ネパールの移動体通信サービスは、Ncellと既存通信事業者NDCLの2社によって提供されている。Ncellは2004年に市場参入し、2005年9月にGSM900/1800方式による商用サービスを開始したのに続いて、10月には、エベレスト地帯においてW-CDMA方式の3Gサービスも開始した。
2011年末時点の加入者数では、Ncellは初めてNDCLを超え、移動体通信事業者最大手となった。2015年初頃における2Gと3Gを合わせた人口カバレッジが90％を超えるなど、ネットワークの拡大にも注力してきたが、2015年末現在、Ncellの加入者数が1,307万5,000であるのに対して、NDCLの同値は1,307万9,000で、4年ぶりに市場トップの座を明け渡すことになった。
Ncellは2016年5月に、2016年にネットワークの拡張に1億2,000万USDを投資すると発表した。これは、これまでの同社にとっての最大年間投資額となる。投資対象には、ルーラル地域のカバレッジの改善に加え、218か所のアップグレードによる3Gサービス関連インフラの強化も含まれている。同社は現在、63の地区において3Gサービスを提供している。
また、Ncellは電気通信庁（NTA）に対して、LTE免許を申請しており、LTEサービス提供に向けて準備を進めていると伝えられている。