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2016.01

  • 中国
  • 次世代ICT
5Gに関する取組みが本格化

中国における5G技術の研究開発試験は、工業・情報化部の主導で発足されたIMT-2020(5G)推進グループが主として進められている。2016年1月に明らかにされた5G推進の全体計画では、(1)2015-2018年の技術研究及び試験、(2)2018-2020年の製品開発及び試験という2段階に分けられている。また、(1)において中国情報通信研究院がけん引役になり、通信事業者やベンダー、研究機関が共同で参画し、(2)において通信事業者がけん引役になり、ベンダーと研究機関が参画する形で進めていくとされる。

上記(1)は、更に3つの部分に細分化されている。それぞれ、コア技術の検証(2015年9月-2016年9月、プロトタイプに基づいた技術を個別に検証)、技術案の検証(2016年6月-2017年9月、1つの設備に基づいて複数の技術を同時に検証)、システム検証(2017年6月-2018年10月、5Gのネットワーク構築技術を検証し、典型的サービスをデモ)となっている。

関連した企業の取組みとして、特に注目が集まっているのは通信事業者の中国移動とベンダーの華為技術(Huawei)である。中国移動はこれまで、韓国KT、日本のNTTドコモとサービスの実現に向けての共同取組みを行っている。2015年末には傘下の研究所を通じてエリクソンと了解覚書を交わし、今後、共同研究開発プロジェクトを推進していくとしている。

また、華為技術の5G商用化に向けてのスケジュールによれば、2018年末時点で5G標準を制定し、2018年に率先してパートナーと協力して5G商用ネットワークのトライアルを実施する。その後、2019年にネットワーク関連設備を整備するとともに、同ネットワークのトライアルを行い、2020年に正式に商用化するとしている。その一環で、同社はNTTドコモと協力して、四川省成都市における世界初の屋外トライアルフィールドにおいて5Gエアインターフェースとネットワーク構築の検証を実施し、ボーダフォンと協力了解覚書を締結するなど、5G技術の確立に向け全力投球している。