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2015.10

  • タイ
  • セキュリティ、プライバシー
政府管理の単一インターネット・ゲートウェイの設置に対する反応

軍事政権下のタイでは、インターネット上の情報流通に関しても統制が強化されている。

2015年8月には、Facebookへの6つの書き込みが不敬罪にあたるとして、タイ在住の男性が懲役30年の判決を受けた。現政権は、国民の人気の高いBhumibol Adulyadej国王からの信任によって正統性を担保されているため、現実空間・サイバー空間を問わず王室に対する攻撃に対する取締が、近年例を見ないほど厳しい。

また、2015年9月には、内閣が情報通信省に対し、単一のインターネット・ゲートウェイの設置を命じた。これは、「不適切なウェブサイトを閉鎖し、国外からの治安に影響するような情報を遮断するため」と説明されている。しかし、ネットでの反応は「タイでのグレート・ファイアウォールの設置には絶対反対」であり、内閣の命令が公になった30日には、情報通信省を含むいくつかの政府機関のウェブサイトがDDos攻撃によって、数次のシステムダウンに陥った。

この施策については抵抗が非常に大きかったため、10月15日になって副首相が命令を撤回した。

タイでは、2006年までは政府管理下の単一のゲートウェイから国外へのアクセスがなされていたが、自由化に伴い官民で10のゲートウェイが設置されている。