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2017.02

  • シンガポール
  • スマート社会
デジタル化を柱に据えた将来の経済戦略

2017年2月9日、シンガポール政府は、財務大臣が議長を務める「将来の経済委員会(Committee on the Future Economy: CFE)」の最終報告書(1)を公表した。7つの主要な戦略によって、シンガポールの経済・社会の競争力を維持することが報告の骨子で、その、4番目の戦略として「デジタル・ケイパビリティ」をとりあげた(2)。

デジタル化には、新たな産業の創出のみならず、既存の産業を転化させる能力があるとして、スマート・ネイションを実現するためには、デジタル経済による機会の活用が不可欠であるとした。そのためには、デジタル技術に関する能力、特定のデータ分析能力、およびサイバーセキュリティに関する能力の確立が必要だとしている。

報告書では、4番目の戦略に関し、3つの重要な勧告を示している。それらは、まず、専門家派遣や資金援助によって、中小企業がデジタル・ケイパビリティを獲得するために援助を行うことである。そして、官民共同によるラボの設立や、サイバーセキュリティ従事者の公務員化を通じた、データ分析とサイバーセキュリティに関する洞察力あるケイパビリティを構築することである。また、専従の職員を抱えて施策を展開して、資産としてデータを活用することである。

5番目の戦略のキーワードは、国内外とのコネクティビティで、当然、デジタルのコネクティビティ強化を含んでいる。また、その他の戦略についても、様々なICT関連の施策を含んでいる。

(1) 報告書全文https://www.gov.sg/microsites/future-economy/the-cfe-report/read-the-full-report

(2)7つの戦略は以下の通り。1. Deepen and diversify international connections 、2. Acquire and utilise deep skills、 3. Strengthen enterprise capabilities to innovate and scale up、 4. Build strong digital capabilities、 5. Develop a vibrant and connected city of opportunity、 6. Develop and implement Industry Transformation Maps (ITMs)、 7. Partner each other to enable innovation and growth