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2017.06

  • 韓国
  • 放送・メディア
世界初の地上波UHD(4K)本放送が首都圏で開始

KBS、MBC、SBSの地上波4社は2017年5月31日午前5時から世界に先駆けた地上波UHD(4K)本放送を首都圏で開始した。地上波各社では2017年末を目途にIP基盤の双方向サービスも開始し、VODやスマホでの視聴も可能となる。ピョンチャン冬季五輪中継では、正規編成にとらわれずに視聴者が見たい種目競技を見たり、各種競技情報をリアルタイムで確認できる新概念の放送サービスを提供する予定。

地上波UHD許可条件により、地上波3社に対してUHD番組の編成比率が定められている。UHD編成比率は今年の5%から毎年5%ずつ引き上げられ、2019年は15%となる。サービスエリアは、2017年12月から5つの広域市とピョンチャン冬季五輪開催地域、2021年までに全国拡大の計画。

地上波UHD本放送は当初今年2月末の開始を予定していたが、業界からの要請で5月末に延期された経緯がある。地上波UHD放送を視聴するには、今年初めから国内メーカーが発売した地上波UHD(ATSC3.0)対応TVの購入とアンテナが必要となる。既存のDVB-T2方式のUHD TVで地上波UHDを見るには専用チューナーを別途購入する必要がある。DVB-T2方式TVは推計で約100万人が購入している。政府は一般向けに「地上波UHD放送受信ガイド」をインターネット等を通じて配布している。

なお、有料放送加入率が高い韓国では、地上波放送のみを受信する世帯は5%程度であり、地上波UHDコンテンツの種類も現時点では限られている。2018年2月開催のピョンチャン冬季五輪開催に合わせ、政府が「世界初」のタイトルにこだわって地上波UHD導入を急いだ背景も有り、地上波UHD本放送は様々な点で準備不足の印象は否めない。従って、地上波UHDが一般に体感されるにはまだ時間がかかりそうである。