[HTML]
H1

詳細ページ

お知らせ表示

2017.07

  • 韓国
  • クラウド、ビッグデータ、コネクティッド
AI活用の金融連携サービス開発に力を入れるICT業界

2017年後半にかけてもAI、FinTechブームが続く韓国だが、最近は特に、ICT業界によるAI活用・金融連携の新サービス導入の動きが活発となっている。

通信キャリアは、音声認識AIスピーカーをベースとした金融領域サービスを拡大している。移動通信最大手SKテレコムは2017年下半期、音声認識AIスピーカー「NUGU」(2016年9月発売)に、証券取引と銀行サービス機能を追加する。サムスン証券との提携で、関心種目の株価動向照会や株・ファンド推薦、証券顧客センター通話等の新サービスを提供する。当初は照会機能が中心だが、投資収益分析や対話型商品お勧め機能も順次提供する方針。また、ハナ銀行との提携で、NUGUを通じた残高照会や取引明細確認、送金サービスを開始する予定。今後はカード・保険分野も加え、金融領域全般にサービスを拡大する方針。

総合通信最大手KTは国内証券最大手未来アセット大宇と提携し、2017年6月末に音声認識AIスピーカー「ギガジニー」(2017年1月サービス開始)に、株価と指数、国内外市況等の音声認識照会サービスを追加している。今後は非対面での口座開設や株取引機能、KT系列のネット専業銀行Kバンクとの連携サービスを順次追加する。9月にはギガジニーでの音声ベースのクイック送金や口座照会ができるカウチバンキング機能を新たに提供する計画。

インターネットサービス大手NAVERも最近、未来アセット大宇との関係を強化し、AI活用金融サービス市場に乗り出す方針。カカオトークの運営会社として知られるカカオも9月までに音声認識AIスピーカー「KaKao Mini」を発売する。カカオは決済、送金などの金融プラットフォーム機能を強化していることに加え、近日中にネット専業銀行も開業する。AIスピーカーと金融サービス連携も視野に入れることになるであろう。ITサービス大手LG CNSはデジタル金融事業部門を大幅に強化し、2017年末にAI活用の対話型金融チャットボットシステムを投入する計画である。日本以上に勢いがあるFinTechとAIの組み合わせで、独創的な新サービスの登場に期待したい。