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2015.11

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TRAI、通信キャリアに対して通話切断一回ごとに利用者への1INRの補償実施を義務付け

インドではかねてより通話切断の苦情が消費者から寄せられていたが、インド電気通信規制庁(TRAI)は諮問や議論を経て、10月16日に「2012年電気通信消費者保護規則第9次改正」を発表し、通信キャリアに対して通話切断一回ごとに1INRの補償を利用者に対して行うことを義務付けた。

主な内容は以下のとおり。
  • 通信キャリアは通話切断一回ごとに利用者の口座に1INRを振り込むが一日に三回までを上限とする。
  • 通話切断から4時間以内にSMSやUSSDを通じて補償内容を通話発信者に通知する。
  • ポストペイド利用者に対しては次回の請求書で補償内容を通知する。

規則は2016年1月1日から発効することになっているが、キャリアはこれに反発しており、メディアの報道も過熱してきたため、TRAIは、11月13日に報道が誤解を生じさせているとして誤謬を正すとともにあらためて説明を行った。

報道メディアは、(1)TRAIの規制は技術的に実施不可能、(2)通信キャリアに多大な負担を強いるもので1年間で5,400億INRに達する事業者もある等と報じている。

これに対しTRAIは、(1)技術的に可能、(2)通信キャリアが規制に対応するための時間は十分にあった、(3)必要な投資額は誇張されている、(4)TRAIが通話及び通話切断に関して詳細な調査を行った結果、全通信キャリアへの負担総額は年間80億INRに過ぎず、全通信キャリアの売上の1%に満たない上に、1日1加入者につき上限を3INRに止めているため実際にはもっと少なくなるだろう、と説明している。

今後の規制の動向に注目が集まっている。