[HTML]
H1

詳細ページ

お知らせ表示

2015.07

  • ロシア
  • セキュリティ、プライバシー
ロシア議会、「忘れられる権利」法案を可決

ロシア議会は、7月3日、個人が自身に関する情報をインターネットの検索結果から削除するよう求めた場合、これに応じることを検索エンジン事業者に義務付ける法案を最終可決した。プーチン大統領がこの法案に署名すれば、2016年1月より有効となる。

同法案は、EUの「忘れられる権利」に倣ったもので、インターネットユーザに自身についての誤った情報や、一定期間が経って既に不適切となった情報、違法にアップロードされた情報等の検索結果からの削除を要求できる権利を与えている。ユーザは削除を求めるウェブページを具体的に指定することが求められるが、検索エンジン事業者がこの要求に10日以内に応じられない場合、2,000ドルの罰金を科される可能性がある。

EU規則と違い、ロシアの法案では、削除要求があった情報についてはそれがたとえ公益に属するものであっても削除するよう検索サイトに義務付けており、違反者には罰金が科されるという。ただし、ユーザの犯罪記録については削除要請を受け付ける必要はない。

これに対し、国内最大の検索エンジンYandex等は、その負担とともに、裁判所の命令や証拠、妥当な理由なく情報の削除を求められることへの懸念を表明。重要で信頼できる情報へのアクセスを阻害するものだと批判している。