連邦ネットワーク庁(BNetzA)は、無線ブロードバンド向けに、700MHz帯、900MHz帯、1800MHz帯、1.5GHz帯を割り当てるマルチ周波数オークションへの参加手続きを開始した。参加申請の締切りは2015年3月6日。オークションは2015年5月~6月間に実施される。免許期限は、2033年12月31日。
割当て対象となる帯域のうち700MHz帯(694~790 MHz)は、これまでデジタルTV放送用に割り当てられてきた帯域を、欧州で初めて移動ブロードバンド向けに再割当てするオークションとして注目されている。DVB-T2方式へのデジタル放送の移行に伴い、2017年以降に順次利用可能となる30MHz幅×2がオークション対象となる。(図表1 参照)
900MHz帯および1800MHz帯は、GSM用に割り当てられていたが、2016年に免許期限が切れるため、700MHz帯と同時にオークションにかけられることとなった。
図表1 700MHz帯の割当て帯域
※上段:既存の放送用割当。下段:移動ブロードバンド用オークション対象帯域
出所:BNetzA
オークションは、各帯域において5MHz幅で周波数ブロック化し、ブロックごとに入札を行う(図表2 参照)。このうち900MHz帯は取得する帯域幅に上限を設け、1事業者15MHz×2までとされている。
割当て事業者は、各州の世帯97%、全国世帯の98%に、モバイルブロードバンドを普及させるネットワーク義務が課される(高速道路・高速鉄道を含む)。通信速度はアンテナ領域(Antennensektor)で50Mbps以上、各世帯には平均10Mbpsでのサービス提供が求められる。新規事業者の人口カバレッジ義務は、別途規定し、2021年1月に25%、2023年1月に50%とする。