[HTML]
H1

詳細ページ

お知らせ表示

2016.03

  • ドイツ
  • セキュリティ、プライバシー
連邦カルテル庁、違法な個人情報収集の疑いでフェイスブックを調査

ドイツの連邦カルテル庁は、3月2日、フェイスブックがSNS市場における影響力を個人情報収集のために濫用していないかについて調査を進めていることを明らかにした。

プライバシー保護団体等は、フェイスブックなどがプライバシー保護法をないがしろにし、膨大な数の個人情報を収集してオンライン広告市場の競争を阻害していると以前より主張していた。これに対して、米国テクノロジー企業大手各社は、このような主張は市場競争がいかに激しいか、また、サービスを乗り換えることがどれだけ簡単かという点を無視していると反論していた。

独占禁止法がプライバシー保護にどれだけ有効かは、グーグルによるダブルクリック買収が米国で承認された2007年頃より議論されているが、欧州では昨年、フランス、ドイツの市場競争当局が相次いでこの問題を検討する方針を発表。また、先月には、EUのデジタル・コミッショナーを務めるギュンター・エッティンガー氏が新たな規制が必要となる可能性を指摘した他、今年1月には、同反トラスト・コミッショナーのマルグレーテ・ヴェスタエアー氏が本件を注視している旨発言している。

ドイツ当局は今回の調査で、フェイスブックが市場支配力を濫用し、様々なソースから膨大な量の個人データを収集することに同意するようユーザーに強要している疑いがあるとしている。フェイスブックの利用規約は、そうしたデータを広告目的で利用する許可を求めるものとなっているが、それはユーザーに対して常に透明性が確保されているわけではないという。

フェイスブックは、他にも欧州の5か国から個人情報の取扱いについて調査を受けており、先月には、ベルギーやドイツ裁判所に続いて、フランス当局からも、ユーザーに関するデータ取扱いの手法を変更していないとして罰金を科す意向が示されている。