Ofcomは、2015年4月、第5世代(5G)を含む将来の移動通信サービス用周波数帯の確保に向け、国際的議論を進めることを目的に、6-100GHz周波数帯の中から利用が適切と思われる6ブロックの周波数帯を候補として発表した。
Ofcomは2015年1月、6GHz以上の周波数帯が5Gの移動通信サービスの将来的展開に適しているかについて、関係者らからの意見収集を実施していたが、Ofcomに提出された意見では、特定の周波数帯が将来的な移動通信サービスに適しているとする合意は関係者間には存在せず、既存サービスに対する電波干渉からの保護が必要であるという意見が多数寄せられた。
一方で、いくつかの周波数帯ブロックは他のブロックと比較し、複数の関係者から5G向け周波数帯として支持されていることも明らかにされた。
2019年世界無線通信会議(WRC-19)では、6GHz以上の周波数の利用に関する検討が議題に挙げられることになっているが、この幅広い周波数帯の中から将来の移動通信サービスに適した周波数帯を決定することは莫大な労力を要するものであり、結果的に5Gサービス導入時期を遅らせる可能性も考えられることから、Ofcomは現段階で移動通信サービス用周波数帯の候補ブロックを提案することで、WRC-19の議題を煮詰める予定のWRC-15欧州準備会議や二国間・多国間における協議や議論に寄与したいと説明している。
Ofcom が5Gを含む将来的移動通信サービス用周波数帯として提案しているブロックは以下のとおり。
- 6-20GHz:10.125-10.225GHzおよび10.475-10.575GHz(2×100MHz)
- 20-40GHz:31.8-33.4GHz(1.6GHz)
- 40-60GHz:40.5-43.5GHzおよび45.5-48.9GHz(うち合計5.8GHz)
- 60-100GHz:66-71GHz(5GHz)