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2016.10

  • イギリス
  • 電波関連
DECTガードバンド(1800MHz帯)の免許制度に関する公開諮問の開始

英国通信庁(Office of Communications: Ofcom)は2016年9月、GSMとDECT(デジタルコードレス電話)との間に割り当てられているガードバンドの1800MHz帯(3.3MHz×2: 1781.7-1785/1876.7-1880MHz)の免許制度について見直すため、公開諮問を開始した。当該免許は、複数の免許人が運用調整に基づいて周波数を共用するもので、2006年のオークションで低出力用途として技術中立によって割り当てられた。共用周波数アクセス(Concurrent Spectrum Access: CSA)免許と呼ばれる当該免許は(注1)、現在、12事業者が保有している(注2)。

図 英国における現在の1800 MHz帯の周波数割当て状況

Ofcomは2016年9月、TalkTalkの要請を受けて、隣接帯域(GSM、LTE、DECT)との干渉検討結果を踏まえ、DECTガードバンドでのLTEフェムトセル(3GPP TS 36.104)の利用を認めたところであるが、現在Ofcomは、CSA免許の最初の免許期間の10年間が経過することから、当該帯域の免許制度及び免許料のあり方について抜本的な見直しを開始したところである。

主な論点は以下のとおりで、意見募集の締切は2016年12月8日となっている。
  • 低出力による共同利用型の免許制度から、高出力による移動業務用途の単一免許への変更について検討する。
  • 低出力による共同利用型の免許制度を維持しながら、潜在的な他ユーザへの利用拡大の可能性を評価する。
  • 低出力による共同利用型の現在の免許料の料額について、潜在的な他ユーザへの利用拡大も踏まえて検討する。

(注1)CSA免許条件では、周波数共用を実施するために、業界規準であるエンジニアリング実施規則(Engineering Code of Practice: ECoP)に従うことが要件となっている。ECoPは、業界団体である通信サービス連盟(Federation of Communications Services: FCS)が策定し、CSA免許人は、割当ての調整方法や、周波数の共用方法について合意することが求められる。ECoPの一部として、割当て管理を行うための登録データベースが業界によって整備されており、また、サイトの調整管理のための登録手続きも新設されている。

(注2)BT Telecommunications PLC、BT Onephone Limited、COLT Mobile Telecommunications Limited、FMS Solutions Limited、Mundio Mobile Limited(旧Mapesbury Communications Limited)、TalkTalk Communications Limited(旧Opal Telecom Limited)、PLDT (UK) Limited、Shyam Telecom Limited、Telefónica (UK) Limited、Teleware plc、UK Broadband Limited、Vodafone Limited。