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2016.10

  • イギリス
  • ブロードバンド・ICT基盤整備
Ofcom、ビジネス向けのブロードバンドサービス内容を補償する実施規則を導入

英国では、ビジネス向けのブロードバンドサービス内容を補償する実施規則「Voluntary Code of Practice: Business Broadband Speeds 2016」が通信庁(Ofcom)により導入された。

これは、企業向けにブロードバンドサービスを提供する7社(BT Business、Daisy Communications、KCOM:Hull business、Talk Talk Business、Virgin Media、XLN、Zen)が自主的に署名したもので、提供されるブロードバンドの速度について、これまで以上に明確な情報が提供されるとともに、契約時に合意されたブロードバンドサービスの最低速度が提供されない場合は、罰金が科されること無く、契約をいつでも破棄することが出来る権利が、企業顧客に付与されることになった。

Ofcomが実施した調査によると、SME等の企業の中には、実際に提供されるブロードバンド速度と広告や契約時に説明される速度の差があることに困惑することがあるとしており、ブロードバンドサービス事業者側も、個別の顧客に対し、実際に利用可能な速度を提示していない事業者があることも明らかにされている。

その結果、SMEの20%が、利用サービスの速度に不満足であると回答していた。新実施規則は、企業顧客の規模に関わらず、全てのビジネス向け標準ブロードバンドサービスに等しく適用され、FTTCおよびFTTPも含まれることとなっている。

新規則の主な内容は以下のとおり。
  • 企業顧客に対し正確な予測速度(上り及び下り速度)を契約前に提示すること
  • 速度に関する問題は効率的に対応すること
  • 提供速度が、契約時に保証されたレベルを下回る場合は、罰金を科すこと無く契約を破棄する権利を付与すること
  • ブロードバンドサービス商品を販売する際、関連する追加情報(ネットワー ク上のトラフィック管理に関する情報やその行為が速度に及ぼす影響等に に関する情報)の提供
  • 契約後、顧客に対しブロードバンド速度に関する詳細情報を文書で通知すること

なお、Ofcomは今後、同規則に署名していないビジネス向けブロードバンドサービス事業者に対しても参加を呼び掛けるとともに、同自主規則が実際に運用されているかを覆面調査員を通して確認していくとしている。