英国の公共放送BBCは、バーチャルリアリティプロダクションスタジオ「BBC VR Hub」を開設した。
同ハブは、バーチャルリアリティ(VR)がどのように真の視聴者にインパクトを与えるかを探求することを目的としており、BBCによると番組制作者やデジタル専門家と緊密に協力しながら、VRコンテンツの制作を手掛けたいとしている。
BBCの調査によると、VRコンテンツの数は少なく、利用するのが煩わしいという理由で主流の視聴者はVRを用いることはない状況であるが、数は少なくても、高いインパクトが得られ、主流視聴者を引き付けるようなVRコンテンツを作ることで、VRコンテンツの可能性を引き出したいとしている。
同ハブではまず、特定の視聴者ニーズに的を絞り、VRハンドセットを使ってでも見たいと思わせる高質なコンテンツを作ることを目指していると説明している。
BBCは、VRは特定のジャンルに縛られず、幅広いジャンルでの制作を目指すとしている。
VRは、身体に装着する機器や、コンピュータにより合成した映像・音響などの効果により、人間の感覚器官に働きかけ、仮想現実環境を作り出す。
利用者の動作に応じて反応が得られる双方向性を備えている。感覚器官へのフィードバックは視聴覚に対するものが主になるが、触覚、味覚、嗅覚へ人工的に働きかける技術の研究も進められている。