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2016.08

  • イギリス
  • 次世代ICT
一定期間ネットから離れ技術と生活のバランスを取り戻そうとする「デジタルデトックス」の傾向が顕著に

通信庁(Ofcom)は毎年、英国のテレビ・ラジオ・ブロードバンド・電気通信・郵便の各種産業の市場状況について包括的に分析した報告書を発表してきたが、その最新版「2016年通信市場報告書(Communications Market Report 2016)」が発表された。

その中で顕著であったのは、人々が「デジタルデトックス」(デジタル機器から一定期間離れる取り組み)によって技術と生活のバランスを取っていることであった。インターネット依存はパーソナルな生活や勤労状況にも影響を与えており、多くの人々がウェブから離れて友人や家族と過ごす時間を意図的に設けていることがわかった。英国の3人に1人の大人、すなわちおよそ1,500万人がデジタルデトックスを行っていると回答していた。

25%の人々が丸一日インターネットを利用せずに過ごし、20%は1週間、5%は1か月にも及んでいた。多くの人々がオフライン状態をポジティブな経験としてとらえており、33%がより生産的であるとし、27%が自由であり、25%が人生をより楽しめるようになったと回答している。しかし16%の人々は何かを逃した気がするとしており、15%が喪失感、14%が孤立感を味わったとしている。

と同時に同報告書では、高速インターネットアクセスがより広く人々の生活に浸透しており、特に最新のオンデマンドビデオシリーズの視聴と、インターネットメッセージングサービスによる友人や家族との会話の人気が急上昇したことが明らかになった。

75%の人々がウェブは生活にとって重要であり、78%がウェブのおかげで時事問題や社会問題に疎くならずにすんでいるとし、63%がウェブによって新しい旅行の目的地、レストラン、レシピ、エンタテインメント等に関する情報で刺激を受けているとしている。

Ofcomの市場インテリジェンス・ディレクターのジェーン・ランブル氏は「インターネットは革命的に我々の生活を良くしたが、ウェブへの熱中は必ずしも単なるネットサーフィンに留まらず、多くの人々が惑溺していると感じている。数百万の人々が生活における技術の役割を見直そうとしており、デジタルデトックスによって技術と人生のバランスをとろうとしている」と述べている。