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2015.05

  • EU
  • スマート社会
欧州委員会、IoTアライアンスを結成

2015年3月、欧州委員会は、EU地域におけるインターネット・オブ・シングス(Internet of Things:IoT)の経済的・技術的発展を促進するための官民パートナー・プロジェクトとしてAlliance for IoT Innovation(AIOTI)を正式に発足させた。

既に、欧州委員会は、2014年1月、EUにおける技術開発プログラムHorizon 2020(※)において、IoT(ICT30-Internet of Things and Platforms for Connected Smart Objects)に2015年度5,100万ユーロを割り当てることを決定するなど、IoT分野において、世界的にリーダシップを確立することを目指しており、AIOTIの発足により、産業面で多様な産業にわたる企業間相互のエコシステム形成を促し、官民一体でIoTの推進を強化することとなった。

また、幹事企業(Bosch、Philips、Sigfox)とAIOTI発足の調印を交わした欧州委員(デジタル経済・社会担当)のギュンター・エッティンガー(Günther H. Oettinger)氏は、IoTが経済成長の牽引力となり、雇用創出と社会問題の解決に貢献するとし、AIOTIが、官民で構成される欧州のIoTエコシテムにおけるアクター間のシナジー効果、プラットフォームと技術標準の共通化、欧州委員会への規制や政策の改善のための助言の提供を期待していると述べている。

AIOTIの実施事項は概ね次の通り。
  • 産業:多様な産業にわたる企業間相互のエコシステム形成を促し、新サービスの構を目指す。
  • 政策:欧州委員会が進める研究開発、標準化、規制に関する民間からの意見を聴取し、政策に反映させる。
  • 研究開発:Horizon 2020プロジェクトの窓口的役割を果たす。Horizon 2020の2016年-2017年プログラムでは、環境問題、スマートシティ、モバイルなどの領域を横断するIoTの大規模テストを実施する予定であり、民間企業の協力体制などの調整を行う。

参加企業のうち、ICT関係では、通信キャリア、ナノエレクトロニクス/セミコンダクター、サービスプロバイダ、プラットフォーム(IoT/Cloud)プロバイダ、セキュリティ等の関連企業がAIOTIに参加している。大手デジタル技術関連の参加企業は以下のとおり。

電子商取引(B to C)市場発展度国別ランキング(2014年末)
通信キャリア Orange、Telecom Italia、Telefonica、Vodafone
ベンダ、サービスプロバイダ等 Alcatel、Bosch、Cisco、Hildebrand、IBM、Intel、Landis+Gyr、Nokia、ON Semiconductor、OSRAM、Philips、Samsung 、Schneider Electric、Siemens、NXP Semiconductors、STMicroelectronics、Telit、Thales、Volvo、 Sigfox

今後、エネルギー、公共事業、自動車、モバイル、照明、建設、製造、ヘルスケア、公共団体等などの参加者の業種を拡大するとともに、欧州地域の中小企業の参加を促していく予定である。