[HTML]
H1

詳細ページ

お知らせ表示

2017.04

  • EU
  • スマート社会
欧州議会、ロボティクスや人工知能に関する規則の提案を行うよう欧州委員会に要求

2017年2月16日、欧州議会の本会議において、ロボティックスや人工知能(AI)の倫理基準や自動運転車両による事故が発生した際の責任等の規則に関する決議が行われ、決議は賛成396、反対123、棄権が85で可決された。欧州議会は、ロボティックスやAIの経済的な潜在性から利益を獲得し、安全性やセキュリティを保証するためには汎欧州的な規則が必要であるとして、欧州委員会に規則の提案を行うよう要求した。

欧州議会は、規則の策定に際しては、特に自動運転車両の責任を明確化する必要があると強調し、自動運転車両による事故の被害者を補償するための強制的な保険制度や補償基金の設置を提案した。また、ロボットが被害をもたらした際の責任を明確化するために特別な法的地位の設置を検討するよう欧州委員会に要求した。その他、労働市場へのロボットの投入に伴う仕事の創出、置換、喪失、ロボットの研究開発やデザイナー向けの自主的な倫理行動規範の確立、ロボティックスやAIの技術、倫理、規制の専門家によって構成される専門的な欧州機関の設置も提案された。

決議のための報告を作成したマディ・デルボー氏は、本会議で決議が採択されたことを歓迎しつつ、右派連合が労働市場におけるネガティブな影響という観点から反対したことには失望したと、コメントした。

なお、欧州委員会は、欧州議会の提言に従う義務はないが、拒否する場合には説明が求められる。