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2015.08

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欧州委員会、欧州議会、欧州連合理事会、ローミング料金の撤廃とネット中立性原則の法制化で合意

2015年6月30日、デジタル単一市場の実現に向けて欧州委員会が2013年9月に提案した法案に盛り込まれていたローミング料金の撤廃とネット中立性(オープン・インターネット)原則の法制化に関して、欧州委員会、欧州議会、欧州連合理事会の3者が合意に達した。

2017年6月にローミング料金を撤廃
欧州委員会は長年にわたりEU域内のローミング料金の引き下げに取り組んできた。2015年現在、2007年比で通話とSMSのローミング料金は80%低下し、データローミング料金も91%低下したが、2017年6月15日付でローミング料金を一律に撤廃する。EU域内のモバイル通信にかかる料金は、どの国で通信をしても居住国と同額となり、追加料金が課されることはない。なお、国際ローミング料金の撤廃には、一連の技術的要件を満たす必要があり、欧州委員会は2017年6月の実施に向けて全力で取り組む意向を示している。

ネット中立性原則の法制化
ネットの中立性(オープン・インターネット)原則をEUの法律として施行する。ユーザのコンテンツへの自由なアクセスは保証され、事業者による不当な遮断や減速は禁止される。また、料金による優先順位付けも禁止される。オープン・インターネットの下ではすべての通信トラフィックが公益に反すると判断されない限り平等に扱われる。同時に、オープンなインターネットの性質を損なわない限りにおいて、インターネットサービスプロバイダなどが高品質な特別サービスを提供することも認められる。世界で最も強固で包括的なオープン・インターネット規則を設けることにより、単一市場の断片化を防ぎ、法的な確実性により国境を越えたビジネスの促進が期待される。

今後、法案は欧州議会と欧州連合理事会による正式な承認を経て、各加盟国の公用語に翻訳された後にEU官報に掲載され、正式に法律として発効する予定である。