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2015.10

  • アメリカ
  • 電波関連
スプリント、インセンティブ・オークションに不参加

米携帯電話大手スプリントは、9月26日、来年3月に実施する予定の600MHz帯周波数インセンティブ・オークションへの不参加を表明した。同社は、前回のAWS-3オークションにも参加していない。

インセンティブ・オークションでは、AT&T、ベライゾンの大手2社と競合する事業者の参加を促すため、大手2社以外の事業者だけが入札できる周波数も用意される予定だが、スプリントは、「既存のネットワーク改善に集中するつもりで、そのために必要な周波数は確保している」と不参加の理由を説明した。

スプリントが不参加を表明したことで、一部の地上放送事業者から周波数の落札額が低いレベルに落ち着くのではとの不安が広がっている。これは、FCCが特定の周波数を小規模事業者だけが入札できるようにしているためで、これらの周波数がT-モバイルに与えられたも同然と、FCCの決定を批判する声も出ている。

T-モバイルは、インセンティブ・オークションで米国全土をカバーできるだけの低周波数を入手することを目指しており、そのために最大100億US$を投入する。

T-モバイルは2014年にベライゾンから700MHz帯Aブロックの周波数を買収しており、米国人口の半分以上をカバーできるだけの低域周波数は既に保有している。今回のオークションでは、その残りをカバーするための周波数確保が目標となる。

オークションでは、各地区で最大30MHz分の周波数を低周波数保有量が少ない事業者に限定して割り当てられる予定となっており、これにより、T-モバイルは、AT&T、ベライゾンとの競争を避けられると見ている。

◇ディッシュ、AWS-3オークションで落札した35億ドル分の周波数を返還
ディッシュ・ネットワークは、10月1日、関連会社のノーススター・ワイヤレス及びSNRワイヤレスが2016年1月に終了したAWS-3周波数オークションで小規模事業者向け割引の適用を受けられなかったことから、落札した周波数免許のうち、約35億US$分を返還すると発表した。ただし、約98億US$分の免許はそのまま維持する。

両社は、ディッシュの支援を受けてAWS-3オークションに参加。その落札額は総額133億US$に達したが、FCCは7月、ディッシュが両社を実質的に支配しており小規模事業者に適用される25%の割引を受ける資格はないと判断した。両社はこの決定を不服として連邦控訴裁に上告している。