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2017.04

  • アメリカ
  • 電波関連
米FirstNetが第一応答者向け無線ブロードバンド網構築でAT&Tを選定

米国の第一応答者ネットワーク庁(First Responder Network Authority: FirstNet)は2017年3月30日、第一応答者専用の全国無線ブロードバンド網(FirstNetネットワーク)の構築で、AT&Tを選定したことを発表した(注1)。FirstNetネットワークは、全米50州と5つの領土及びコロンビア特別区における数百万以上の公共安全ユーザに特化した高速ネットワークで、既存の第一応答者の通信網を近代化し、現在の無線ネットワークでは利用できないような特殊な機能を提供する。また、災害対応・復旧や大型イベント等での安全確保において、警察、消防、救急医療サービス(emergency medical services: EMS)等に対して、管轄区域を超えたシームレスな通信能力を提供できることが重要な要素となっている。

AT&TはFirstNetとの官民インフラ投資契約によって、向こう2年間で1万人以上の雇用を生むとし、2017年後半からネットワーク整備を開始する計画である(注2)。FirstNetとAT&Tとの間の契約は25年間に及ぶもので、以下の内容を含む。

  • FirstNetが700MHz帯の20MHz幅(Band 14:758-768/788-798MHz)の高価値の電波を付与し、ネットワーク構築に必要な向こう5年間の設備投資費用として65億米ドルを供与する。
  • AT&Tはネットワークの構築・展開・運用・維持管理に、25年間で400億米ドルを投じ、公共安全ユーザのために安定したカバレッジを保証する。
  • AT&TはFirstNetユーザに対して、同社の通信ネットワーク資産(1,800億米ドルの価値に相当)への接続を可能とする。

なお、AT&Tによれば、各州政府によるFirstNetネットワークへの積極的な参加が、米国の通信インフラ投資を呼び込み、雇用の創出にもつながるとしている。