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2017.07

  • アメリカ
  • 電波関連
バージニア州が全米で初めてFirstNetへの参加を表明

バージニア州のテリー・マコーリフ(Terry McAuliffe)州知事は2017年7月10日、商務省FirstNet(First Responder Network Authority)が進める全国公共安全ブロードバンド網(Nationwide Public Safety Broadband Network: NPSBN)の整備に向けたバージニア州内の網計画について承認する公式文書に署名した(注1)。FristNetは政府予算65億米ドルを投じてLTE技術に基づいたNPSBNを700MHz帯で整備する計画で、請負事業者としてAT&Tが2017年3月に比較審査によって選定されたところである(注2)。

バージニア州のFirstNetへの参加表明により、FirstNetとAT&Tは、今後25年間、バージニア州の公共安全機関(消防、警察、緊急医療サービス等)のために、高度にセキュアな無線ブロードバンド通信網の構築・運用・維持管理を、無料で行う(ただし、公共安全機関はAT&Tに対してネットワーク利用料としてユーザ料金を支払う義務を負う)。また、バージニア州の公共安全機関は、AT&Tの既存のLTE全国網上で音声やデータの優先接続のサービスを受けることができ、必要な時や場所において優先的な利用が常時確保される。

FirstNetの設置を定めた「2012年中間層課税控除及び雇用創出法(Middle Class Tax Relief and Job Creation Act of 2012)」では、FirstNetのNPSBN整備計画を受け入れるか否かの選択権が州知事に付与されており、バージニア州が全米で初めて受入れを表明した州となった(オプトイン方式)。これに対して、整備費用含めて自らの責任において州内のLTE無線アクセスネットワーク(Radio Access Network: RAN)を構築する選択肢もあり(オプトアプト方式)、ニューハンプシャー州、アリゾナ州、コロラド州、ミシガン州、アラバマ州、ウィスコンシン州、カリフォルニア州、ロードアイランド州が、オプトアウト方式を検討中とされている(2017年6月現在)(注3)。