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2016.07

  • アメリカ
  • スマート社会
米国規制当局、テスラのオートパイロットモード中の死亡事故について調査開始

テスラモーターズは、6月30日、同社の「モデルS」がオートパイロット作動中にトラックと衝突し、運転手が死亡した事故について、国家道路交通安全局(NHTSA)が調査を開始したと発表した。

モデルSがオートパイロットモード中に死亡事故を起こすのは今回が初めて。NHTSAは現在、この機能を備えた2万5,000台のモデルSを調べている。調査の結果、最終的に車両の安全が確認できなければ、大がかりなリコールを要請する可能性がある。

フロリダ州ハイウェイパトロールの報告によると、事故が発生したのは晴天の日で、現場は見通しの良い道路。モデルSは、左折しようとして目前を横切ったトレーラーの下に潜り込み、車両の上部を破壊しながら通過し、最終的に30メートルほど道路を外れた地点で電柱にぶつかり止まった。テスラによると、晴天のためオートパイロット・システム、運転手のいずれも白色のトレーラーに気づかず、ブレーキがかけられなかったという。

翌1日には、NHTSAがペンシルベニア州で発生したテスラのSUV「モデルX」の横転事故について、同州警察に情報提供を要請していることが明らかになった。この事故では、車が中央分離帯に激突し、横転。運転手の77歳の男性が怪我を負った。運転手は、オートパイロットモードの使用中に事故にあった証言している。

一方、テスラは、今回の事故はオートパイロットとの関係はないと否定。その根拠について、同社では、事故が起きた場合、事故車からテスラに自動的に警告が届く仕組みになっているが、今回の事故については車両制御に関する詳細データが記録されたログにはオートパイロットの作動を示す証拠がなかったことを挙げている。

自動運転は、その安全性などを巡って議論が続いているが、テスラはオートパイロットモードはあくまで「ベータ版」であることを強調している。その後、YouTube上でオートパイロットモードのモデルSが危うく接触事故を起こしそうないくつかの動画が投稿されたことで、手離し運転制限など安全手順を見直している。