[HTML]
H1

詳細ページ

お知らせ表示

2017.02

  • アメリカ
  • ブロードバンド・ICT基盤整備
共和党のアジト・パイ氏、FCC新委員長に

トランプ大統領は1月23日、連邦通信委員会(FCC)の共和党委員を務めてきたアジト・パイ氏を新たなFCC委員長として任命した。翌24日には、パイ氏によってFCC部局のトップが任命された。

エンジニア・トップのジュリー・ナップ氏やインセンティブ・オークション・タスクフォース議長のゲイリー・エプスタイン氏が残留した一方、メディア局長のビル・レイク氏は1月末で退任し、副局長のミシェル・ケアリー氏が局長代行となる。執行局局長代行には消費者・政府局の副局長だったマイケル・キャロウィッツ氏、公共安全・国土安全保障局局長代行には執行局副局長代行のリサ・フォールクス氏をそれぞれ起用する。このほか、無線通信局長代行にはニシ・ゲンデルスバーガー国際局副局長が、有線競争局長代行にはクリス・モンタイス同局副局長が、国際局長代行にはトム・サリバン国際局長補兼チーフ・オブ・スタッフが、戦略立案・政策分析室長代行には無線通信局上級エコノミストのウェイン・レイトン氏が、立法室長代行にはティモシー・ストラチェン同室法務顧問が任命された。

なお、パイ氏は職員への初訓示で「デジタル・デバイドの解消」をFCCの最優先課題に挙げた。同氏は民間セクタに多くを任せることを示唆し、必要なのはネットワークを構築する民間セクタを支援することだと語った。

同氏は以前からネット中立性規則をはじめとする不要な規則をなくすべきと主張しており、オバマ政権下で制定された規則を度々厳しく批判していた。そのため、前オバマ政権の電気通信/インターネット政策の多くは見直されることが予想される。また、同氏は企業合併についてもFCCが条件を課すことに反対しており、その方針は今後の企業合併審査に大きな影響を与えると考えられる。

コムキャストやAT&T、ベライゾン、フロンティア、T-モバイル、チャーター等、メディア事業者や通信事業者が同氏のFCC委員長任命に歓迎の意を表しているのに対し、フリープレスは批判的な姿勢をとっている。

パイ氏のFCC委員長就任に上院の承認は不要だが、現行の任期は今年一杯で、引き続き委員長を務めるには再承認が必要となる。