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P2P技術を利用したコミュニティFM向けネットテレビ放送での実験について
〜FM人気番組スタジオ内部をネットで生中継〜

P2Pネットワーク実験協議会(会長:東京大学大学院 浅見徹、事務局 財団法人マルチメディア振興センター)は、2007年12月1日より、株式会社ビットメディア(東京都渋谷区、代表取締役社長 高野雅晴)の開発したシェアキャスト2(ShareCast2)を使い、エフエム世田谷(東京都世田谷区、代表取締役社長 久米征雄)のスタジオ内の裏方の様子等、FM放送と同時にネット放送において、映像・音声の品質評価やネット放送におけるFM放送とのタイムラグに関するユーザ評価等の実験を行います。

シェアキャスト2は、端末を中継サーバーとして提供する「サポーター」の協力の下、物理的なネットワーク構成を越え抽象化した、柔軟なトポロジーのネットワークを構成することを特徴とするP2P配信プラットフォームであり、効率的な配信を実現するものと期待されています。 今回の実験には、以下の特徴があります。

1)協議会ガイドライン(情報開示基準)に基づく積極的な情報開示

今回の実験では、実験で使用するP2P技術、およびサービスの特徴について、協議会で策定したガイドラインに基づき情報開示を積極的に行い、ユーザーがP2P技術を正しく理解、安心して安全に利用できるようにします。

2)一般ユーザー(モニター)による評価

今回の実験では、映像品質を初め、P2P技術、サービスの受け入れ易さ、安心・安全に関するユーザ評価を測定する予定です。

3)地域発コンテンツ配信におけるP2Pネットワークの有効性を検証

地域発のコンテンツでありながら、オープンなインターネットを介することから、中継映像は全国(全世界)からアクセス可能です。一方、エフエム放送は、世田谷の三軒茶屋のスタジオなどから全国の地方37局へ生放送されています。
今回の実験では、こうした地域発の放送と連携した配信におけるアクセス、トラフィック特性を測定、P2P技術の有効性を検証します。

4)放送とネットとの連携等、クロスメディアサービスの可能性の追求

ラジオパーソナリティの様子や音楽を流している間のスタジオ内の裏方の様子などの動画をネット放送する新旧メディアを連携したサービスの今後の可能性を追求します。

■□視聴方法と視聴環境■□
◆視聴方法 エフエム世田谷「あの頃青春グラフィティ」番組SNSサイトへアクセス
http://mp.i-revo.jp/comm.php/592/
a)「シェアキャスト2」を利用して視聴する場合
番組SNSから「シェアキャスト2」をダウンロードし、PCにインストール
b)WindowsMediaPlayer※3を利用して視聴する場合
(上記番組SNSサイトの「視聴」ボタンをクリックするだけで視聴可能) 
◆動作環境(推奨) CPU:Celeron2.4GHz以上
メモリ:512MB以上
OS:WindowsXP※3HomeEditionまたはWindowsXP※3ProfessionalEdition
◆必要なソフトウェア InternetExplorer※36以上
WindowsMediaPlayer※39以上
MacromediaFlashPlayer7以上
シェアキャスト2
※シェアキャスト2をインストールしなくても、WindowsMediaPlayerだけでも視聴可能です。
◆インターネット環境 500kbpsのストリーミング受信が可能なインターネット環境

尚、協議会では、P2P技術を利用したネットワーク配信実験を通じて、P2Pに関する社会的理解の促進や、クライアント・サーバ型システムと比較したP2Pシステムの効率性・経済性等の優位性を検証していきたいと考えており、今後もP2P技術を利用した協議会加盟各社が実験を行う予定です。

※P2Pネットワーク実験協議会
インターネット利用の急速な拡大とブロードバンド化の進展に伴い、今後のインターネット利用における映像配信はいよいよ本格化していくものと思われます。これに伴い、高品質・大容量の動画像等を有限の資源であるネットワークに安全かつ効率よく配信する必要性が重要となってまいりました。P2P(PeertoPeer)技術は、こうした需要にこたえる有効な技術手段です。こうした中、P2P技術の積極活用によりネットワーク混雑解消、トラフィック分散の手法の確立に向けては、実証実験が必要とされています。
一方、コンテンツホルダーからは、低コストで効率的配信技術が求められています。他方、配信事業者からは、配信チャネルの多岐化・融合化戦略の一環として、CDNに代わる、あるいは補完する手段として、P2P技術が注目されています。ここでは、ユーザの増加にも柔軟に対応できるスケーラビリティの確保、サーバーコストの削減等、配信の効率化、など期待が寄せられています。
以上のような背景を踏まえ、P2Pに関する社会的理解の促進、技術的測定、今後解決すべき課題の抽出などを目的として、総務省支援の下、P2P技術ベンダー、通信事業者、配信事業者、及びコンテンツホルダーなどの関連事業者から構成する「P2Pネットワーク実験協議会(会長:東京大学大学院 浅見徹、事務局 財団法人マルチメディア振興センター)」が、平成19年8月9日に設立されました。

○関連サイト

■P2Pネットワーク実験協議会 http://www.fmmc.or.jp/P2P/about.htm
■シェアキャスト2 http://scast.tv/sc2/index.html