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2024.04

  • スペイン
  • スマート社会
  • 国別・地域別トピック
政府、スペイン語対応のAI言語モデル開発でIBMとMoU締結
 スペイン政府は2024年4月、AI開発に関する戦略提携でIBMとMoUを締結した[1]。AIの技術術開発と国内経済への導入は、スペイン国家戦略「デジタル・スペイン2026」における主要目標の一つであり、同MoUにより、スペイン語及び公用語(カタルーニャ語、バスク語、ガリシア語、バレンシア語)対応のAI言語モデルを開発し、全国レベルの政府機関・大規模企業や地方レベルの公共機関・中小企業が日常言語で利用できるAIの普及を図る。また、大規模言語モデル(LLM)と少量データでAI学習が可能な高性能小規模言語モデル(SLM)を統合した基礎モデルを開発し、品質・導入コスト面でユーザニーズに柔軟に対応するスケーラビリティを確保するとしており、スペイン国内及びスペイン語を母国語又は公用語として使用しているスペイン語圏(世界人口の約6.2%)への展開も視野に入れている。
 
主な協力内容は以下の通り。
  • スペイン語と公用語ベースにした大規模言語モデル(LLM)と小規模言語モデル(SLM)の統合モデルの開発に関する協力。
  • オープンソース・ベースのAIソフトウェア及びAIインフラで構成されるフルスタック生成AIプラットフォームの研究開発に関する協力。
  • スペイン国内の公共部門・中小企業(SME)への生成AI導入に向けた国家レベル・地域レベルのAI戦略の構築に関する協力
  • スペインをAI分野の世界リーダとするためのクリエータとAIビルダのエコシステムの構築。
  • 半導体産業のバリューチェーンを高度化・持続性を確保するための新素材の発見・開発・検証を行うAI技術の開発。
 
 なお、スペイン政府は、AI分野において世界企業との関係を矢継ぎ早に深めており、2024年2月には、米マイクロソフト社と、政府の公共サービスへの責任あるAIの利用、AIベースのイノベーションの推進、国家サイバーセキュリティ、民間企業・公共機関・クリティカルインフラのサイバーレジリエンスの強化に関する協力で合意している[2]。同社は、2024年-2025年に21億ドル規模のAI投資を行う予定である。