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仏ラ・ポストとスイス・ポストの合弁会社であるアセンディア（Asendia）は、国際eコマースソリューションの市場での地位強化を目指し、アセンディア・グループの新たな戦略的組織を発表した。

アセンディアは2012年7月に、両社それぞれの国際郵便事業である仏ラ・ポスト・グローバル・メール（La Poste Global Mail）部門とスイス・ポスト・インターナショナル（Swiss Post International）部門の専門性とネットワークを集約して、国際郵便事業を専門に扱うために設立された（両社の本国市場での国際郵便差出業務を除く）。当時、通販の普及などで成長著しい世界の国際市場には、DHLグローバル・メール（現DHL eコマース・ソリューションズ）、スプリング・グローバル・メール（※現スプリング・グローバル・デリバリー・ソリューションズ: ポストNL子会社）、ベルギー・ポスト・インターナショナル（※現ランドマーク・グローバル：ビーポスト子会社）などの競合のある中、多くの子会社を有し、収入が4億ユーロ超のアセンディアは、設立時からリーダーの一角を占めた。

当初は、郵便物・カタログ・定期刊行物・小型商品（2キログラム以下）の仕分け・配達など、あらゆる国際郵便サービスを提供しながら、既存のサービスの改良を目指していたが、市場の変化に対応し、他の競合事業者と同様、アセンディアも最近数年間に、伝統的な国際郵便事業者から、eコマース商品に焦点を合わせた国際事業者に転身し、国際郵便ネットワークやその他の配送提携先を通じて小型包装物を配達している。

この度、アセンディアは、体制を見直し、既存の持株会社の役割も進化させるとともに、２つの新しい部門を設立する。1つは、「アセンディア」のブランドで運営する、国際小包・小型包装物と郵便ソリューションのロジスティクス専門部門で、もう1つの新設部門は、「ESW」のブランドで国際D2C（Direct to Consumer ※消費者直販型）eコマース技術ソリューションを取り扱う。

アセンディアは、D2C eコマース技術ソリューションを提供していたアイルランド企業イーショップワールド（eShopWorld）に2013年頃から出資し、2021年3月に完全子会社化して、「ESW」に改称した。ESWは、その後も国際的なeコマースソリューション事業者スケールファスト（Scalefast）の買収や各社との提携を通じて世界中で事業を拡大している。