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2023.04

  • 韓国
  • セキュリティ、プライバシー
生成AI倫理政策をめぐる政府議論着手
ChatGPTの登場により、各国で生成AIに対する開発や倫理・消費者保護政策の在り方が問われるようになった。韓国ではChatGPTをはじめとする生成AIの活用や開発促進も進める一方で、倫理政策について、政府が議論を開始した。

科学技術情報通信部(部は省に相当)は4月前半、有識者検討会の第2期AI倫理政策フォーラムを立ち上げ、ChatGPT等生成AI普及に対応するAI倫理と信頼性確保に向けた議論を本格的に開始した。フォーラムは昨年意見をまとめた「AI倫理基準実践に向けた自律点検表(案)(チャットボット、作文、映像分野)」及び「信頼できるAI開発案内書(案)」を公開。今後はフォーラムで関連技術と倫理問題に対する国内外動向を調べ、バランスの取れた視点で韓国のAI倫理政策方向を提示し、関連の主要政策課題に対する議論も進める計画である。フォーラムは、倫理分科会、技術分科会・教育分科会を運営してテーマごとに議論する。

尹錫悦政権下でAI分野の戦略的育成を進める韓国では、同時にAI技術力向上に向けた政策も相次いで投入している。急浮上したChatGPTを意識して、科学技術情報通信部は4月半ばに「超巨大AI競争力強化方案」を発表。この政策では、2023年に3,901億ウォンを投じ、民間のAI開発支援、AI産業革新エコシステム整備、汎国家AI革新制度・文化定着等を進める。近年は中国に圧倒されている感のある韓国ICT分野だが、AI分野強化政策が実を結ぶか、今後に注目したい。