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2021.10

  • 韓国
  • 次世代ICT
2021年韓国ICT分野で一押しのメタバース
2021年の韓国ICT分野の流行は、自分の分身のアバターを仮想空間で活動させるメタバースである。コロナ禍であらゆるサービスやイベントの非対面化のためのICT活用が積極的に進められ、5Gとの相性も良いことなどからメタバースが次世代有望プラットフォームとして急浮上。日本では現時点であまりピンとこないが、韓国ICT業界ではもはやバズワード化している。

実際今年になってからICT業界に限らずメタバースの活用シーンが拡大した。今春の入学式をメタバースで実施した大学もあり、新入社員研修、カンファランス、授賞式等のイベントが相次いでメタバースで行われた。サムスン電子の場合は今夏以降にメタバースによる会社説明・相談会や大学生プログラミングコンテスト表彰式等を実施している。

5Gとの連携を見据え、通信事業者3社は軒並みメタバース事業に力を入れだした。SKテレコムはメタバース新プラットフォーム「ifland」サービスを7月に開始。ifland内で国内外の主要フォーラムや公演、コンサート、ファンミーティングなどの大規模イベントを開催する。深夜映画鑑賞会、大学生マーケティングスクールなど、利用者が仮想空間で直接参加する体験型コンテンツも定期的に運営する計画。

国のICT政策も2021年からメタバースを戦略分野に新たに組み込んだ。コロナ禍からの景気回復国家事業の2021年版計画の「韓国版ニューディール2.0」で、オープン型メタバースプラットフォーム構築等メタバース産業分野育成が指定された。2022年度の国のR&D予算案でも、非対面産業活性化の一環でメタバースによる体感型コンテンツサービス高度化に向けた投資拡大が盛り込まれた。8月に発表された「5G+融合サービス拡散戦略」でもメタバース分野の専門企業育成や5G活用等が盛り込まれた。このように官民で一押しのメタバースだが、一時的なブームに終わらず今後定着するのか2022年が見極めの時期と言えよう。