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2019.08

  • オーストラリア
  • 次世代ICT
ウィング、ドローン配送トライアルの調査結果を議会に報告
米アルファベット傘下のウィングは、オーストラリアで実施しているドローン配送トライアルの調査結果をオーストラリア議会に提出した。

これまでも、ドローン配送の課題に言及した調査報告は存在するが、今回の議会への報告は、実際のトライアルの結果を分析したことから、より詳細な内容になっている。

ウィングは、オーストラリアで2014年よりドローン配達を試験し、キャンベラ郊外で8万回以上の配達を実施した。1日平均22件の配達を実施していたが、最繁忙期や最終日には85件の配達を行った。注文してから配達されるまでの時間は平均7分36秒。うち、実際の飛行時間は3分だった。

ドローンは、GPSを使って自律的に飛行。ただし、GPSのバックアップ用に、低解像度のカメラを搭載していた。ドローンによって収集された画像は、米国のウィングのサーバーに送られた。

報告書では、ドローン配達の利便性を歓迎する住民がいる一方で、プライバシー侵害、騒音、ドローンの落下による山火事への懸念などが指摘された。

今回の調査報告に拘束力はないが、オーストラリア政府は何らかの回答を示すことが義務付けられている。議会は、オーストラリア首都特別地域立法議会内の委員会に追加調査を指示した。

なお、ウィングは、ドローン配達の商用サービスを2019年4月より開始しており、近くクィーンズランド州にも拡大する予定。また、フィンランドの首都ヘルシンキおよび米国のバージニアでもサービスを始める計画である。