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2019.07

  • 香港
  • 電波関連
規制機関CA、23GHz帯/26GHz帯を5Gに割当て~一部ローカル5Gも実施
規制機関Communications Authority(CA)は、2018年12月に、26 GHz 帯(24.25-27.5GHz)/28GHz帯(27.5-28.35 GHz)の4100MHz幅を5Gに割り当てる方針を決定し、割当てを進めている。また、一部の割当てでは、ネットワーク範囲を限定して自営サービスの展開を図るローカル5Gも進められている。

23GHz/26GHz帯のバンドプランでは、100MHz幅の周波数スロットに分割し、計41スロットを割り当てることとしている(図表1参照)。このうち、3700MHz幅は、事業者が排他的に利用する非共用ベース(Non-shared Spectrum)で割り当てられ、2019年3月に一部の帯域が割り当てられた。残りの400MHz幅は、共用ベースで利用される帯域(Shared Spectrum)とされ、2019年7月から申請受付を開始している。後者については、サービス地域を限定した「ローカル無線ブロードバンドサービス免許」を新たに設け、通信事業者以外の企業・団体が、5Gを活用した革新的サービスを提供することが期待されている。


1 非共用ベースの周波数帯域の割当て
CAは、2019年3月、3700MHz幅の非共用ベース帯域のうち、計1200MHz幅(12周波数スロット)を割り当てた。行政審査方式(administrative spectrum assignment process)が採用され、申請があった既存事業者3社に対し割当てが行われた(図表2参照)。同帯域を使って、香港域内の広い範囲で公衆移動体サービス(large scale public mobile services)が提供される。免許期間は15年(2019年4月1日~2034年3月31日)。


各事業者は、次のネットワーク拡張義務を負う。
  •  割当から5年以内に、2,500の無線ユニット(radio unit)3 を基地局に設置する(400MHz幅の割当ての場合)。
  •    無線ユニットは次の4段階で設置する。
          ① 全無線ユニットの20%の設置: 2020年9月30日
          ② 全無線ユニットの40%の設置: 2022年3月31日
          ③ 全無線ユニットの70%の設置: 2023年3月31日
          ④ 全無線ユニットの設置: 2024年3月31日

なお、1事業者が保有できる帯域の上限は、800MHz幅とされている。

2 共用ベースの周波数の割当て
CAは、5Gを使った革新的な無線ブロードバンドサービスの開発・利用の促進を目的に、26GHz/28 GHz帯の27.95-28.35GHz(400MHz幅)を共用ベースで利用する帯域として割り当てる計画であり、このための申請の受付を、2019年7月に開始した。



同帯域を使ったサービス免許については、「ローカル無線ブロードバンドサービス(Localised Wireless Broadband Service:LWBS)免許」を新たに設けている。ローカル5Gの展開を目的にしたもので、公衆サービスを香港全域で提供する通信事業者は対象外とし、50km2以内の範囲で5G技術を活用した自営サービスを運用する事業者を対象に同免許を付与する。先願ベース(first come, first served)で免許を付与し、基本的に免許数の制限は設けない。免許期間は5年間であり、更に5年間の延長が可能である。また、1事業者が保有できる帯域の上限は、400MHz幅までとされている。今後、大学キャンパス、工業施設、空港、テクノロジーパークなどにおいて、高度な無線ブロードバンドサービスが展開されることが期待されている。

 1 https://www.ofca.gov.hk/filemanager/ofca/en/content_1127/26_28_GHz_Guidelines.pdf
 2https://www.ofca.gov.hk/en/media_focus/press_releases/index_id_1891.html
 3アクティブ・アンテナユニット、アンテナ統合無線(antenna integrated radio)ユニット、リモート無線ヘッド(remote radio head)ユニットなどを指す。
4https://www.coms-auth.hk/filemanager/statement/en/upload/515/gn132019.pdf