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2014.05

  • 中国
  • モバイル
中国におけるPHSの加入者数が700万に減少

中国におけるPHSサービスは固定電話サービスとして位置付けられており、1998年にサービスが開始した。端末や料金の安さで人気を博し、ユーザ数はピーク時の2006年10月に9,341万に達した。その後、携帯電話の普及につれ、利便性および料金面での優位性が下がり、利用者数は年々減少し続けてきた。

PHSサービスの周波数帯(1900-1920MHz)は、当初から中国独自の3G方式のTD-SCDMAに割当てられた経緯もあり、2009年2月に工業・情報化部は、同周波数帯を2011年末に回収すると発表した。これに伴い、ユーザの他のサービスへの移行に対する通信事業者の対応が求められていたが、統一した移行政策が打ち出されたことはなかった。

ただし、地域間の進行度合いや通信事業者による対応にばらつきがあったものの、一般的には、新規ユーザの受付の終了、PHS基地局(アンテナ)の撤去、優遇措置をつけての移行促進キャンペーンといった取組みが実施されてきた。

そうしたなかで、2014年5月、中国聯通山東省支社は同20日をもってPHSサービスを停止すると明らかにした。サービスの停止に向け、同社は、既存ユーザに対して2G携帯電話及び固定電話への番号ポータビリティ・サービスを提供するとしている。つまり、PHSユーザが5月20日以降、元のPHS番号によるGSM携帯の発信・着信ができるほか、元のPHS番号を固定電話番号に転用することもできる。

今回の中国聯通の動きの背景には、メーカーによるサービスのサポートがなくなったことが理由に挙げられる。今後は、回収される周波数に対する中国移動を含む3社間の駆け引きの激しさが増すと予想される。

ちなみに、工業・情報化部の統計によると、2014年2月現在、PHSユーザ数は前年同期比40%減の706万2,000である。