[HTML]
H1

詳細ページ

お知らせ表示

2014.02

  • 中国
  • 電波関連
中国政府、5Gの標準獲得に向け早々と取組み開始

中国では、2013年末に4GとされるTD-LTE免許を付与したばかりだが、それより半年以上前に5Gの推進グループを発足させ、5G取組みのスタートを切った。

2013年4月、工業・情報化部、国家発展・改革委員会、科学技術部の共同によるIMT-2020(5G)推進グループが発足し、第1回目の会議を開催した。

4G免許の正式付与よりも半年以上前に5Gへの取組みを開始した背景には、中国独自の知的所有権を多く有する3GのTD-SCDMA方式、4GのTD-LTE方式の続きで、TD規格の5G標準の確立を確かなものにしようとする思惑がある。設立された推進グループは、5Gを推進するプラットフォームとして、国内の関係機構と共同で国際的な協力を展開し、5Gの国際標準化を推進することを目標としている。

推進グループの顧問には、中国工程院(The Chinese Academy of Engineering)院士でデータ通信技術専門家の▲賀銓氏、また座長には工業・情報化部電信研究院院長の曹淑敏氏がそれぞれ就任した。(▲は鳥のへんにおおざと)

推進グループには、技術、市場ニーズ、周波数及び標準化担当の四つのサブグループが含まれており、セルフ・イノベーションを重視しながら、国際的な連携も並行して進めるスタンスで、特に国際機関においてより多くの技術標準を単独で獲得するだけではなく、他国事業者・メーカーとの共同での標準獲得も視野に入れている。そのためには、同グループは発足した直後の6月に、「中韓5G協力覚書」を交わし、韓国との協力関係を確立させた。

これらの動きに関連した企業の取組みとして、華為技術(Huawei)が5Gの研究開発に2018年までに6億US$に及ぶ投資を行うと発表したのに対して、中国移動研究院の黄暁慶院長は、自社の4G商用化が始まる前に既に5Gに関する研究に着手し始めたことを明らかにした。