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2013.06

  • 中国
  • ブロードバンド・ICT基盤整備
普及範囲と通信速度の両面のグレードアップを目指す中国のブロードバンド整備

中国におけるブロードバンド網の整備には固定と移動の両方が含まれており、2012年4月から、工業・情報化部は「ブロードバンド普及・高速化プロジェクト」を実施し、2012年末現在、FTTHの新規世帯敷設数は9,400万に達し、ブロードバンドを新たに敷設した行政村は1万9,000個あり、普及範囲の拡大につながった。また、1億7,500万に及ぶ固定ブロードバンド加入世帯のうち、4Mbps以上のブロードバンド利用者数の割合は全体の63%以上に達しており、前年同期比で23ポイント増加した。各地の新規Wi-Fiホットスポット数は524万に達した。料金について、メガバイト当たり利用料金は前年末に比べて30%以上低下したという。

以上の成果を受け、工業・情報化部は2013年2月に「ブロードバンド中国2013特定アクション」と称した取組みを開始し、引き続きブロードバンドの普及およびスピードアップを図ろうとしている。

2013年の目標について、普及範囲拡大の面では、FTTHの世帯敷設数を3,500万以上に、3G基地局数を18万、Wi-Fiホットスポット数を130万に、それぞれ新規増加させる。さらに、貧困地域にある5,000箇所の小中学校におけるブロードバンドの利用環境の整備・改善のほか、1万8,000の行政村において新たにブロードバンドの敷設に努めるとした。また、スピードアップの面では、4Mbps以上のブロードバンド利用者数の割合が全体の70%以上に達するように、年間で7ポイントの引き上げを目指している。

作業任務では、(1)都市部での光ファイバ発展を加速し、モバイル・ブロードバンドのカバー範囲を拡大する、(2)農村部において固定とモバイルの技術を生かしてカバー範囲を拡大する、(3)ネットワークの品質を強化し、ユーザの利用体験を改善する、(4)農村部の小・中学校においてブロードバンド接続を普及させ、教育の情報化を推進することなどが挙げられている。

サポート措置では、(1)工業・情報化部は、都市ブロードバンド指数の発表を計画しているほか、ブロードバンドの通信速度を分析し、ボトルネックとなる要素を改善する、(2)各地の通信管理局は、通信事業者間の相互接続を推進し、相互接続の品質を引き上げる、(3)各地の工業・情報化部主管部門は、他の関連部門と協力して、光ファイバ敷設で生じる賠償金の減免等の政策を検討することなどが挙げられている。