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2014.03

  • 中国
  • ブロードバンド
通信事業者三社によるTD-LTE方式サービスが開始

中国政府が懸命に推し進めてきたTD-LTE方式の商用サービスが通信事業者三社によって開始された。このうち、中国移動は既に大規模なトライアルサービスを行っていたため、免許付与されてわずか1週間後の2013年12月10日に商用サービスを正式に開始すると発表、2014年内に300以上の都市で5,000万を超える加入者の獲得を目標に掲げている。

中国電信は、2014年2月14日よりサービスを開始した。当面は100ほどの主要都市でサービスを提供するとしており、将来的には、FDD-LTEと合わせて、2方式による4Gのサービスを提供する方針である。

また、中国聯通も、3月18日より25都市、年内に300都市でサービス提供を開始することにしている。同社は、現在運営中のW-CDMA方式を最大限に活かし、今後FDD-LTEへの移行を優先するため、大規模なTD-LTE網を構築しないと明言している。そのため、2014年に行われる800億元規模の投資のほとんどは3G網の改善及びFDD-LTE基地局の構築に用いられるとされる。

端末に関しては、TD-LTE方式対応のiPhone端末が2014年1月17日より中国移動のユーザに向けて発売されているほか、中国移動は自社ブランドの4G携帯電話であるM811を発表した。同機種は、5インチのディスプレイ、クアルコムMSM8926クアッドコアのCPU、前方120万及び後方800万画素の二つのカメラ、2500mAhのバッテリー、1GBのRAMを搭載し、2G(GSM)、3G(TD-SCDMA/W-CDMA)、4G(TD-LTE/FDD-LTE)の五つの通信モードに対応している。4月以降に発売される予定で、値段は1,000元前後と見込まれている。

また、中国聯通はカスタマイズしたソニーXperia Z1(L39u)を発表しており、同機種は2G(GSM GPRS/EDGE)、3G(W-CDMA HSPA+)、4G(TD-LTE/FDD-LTE)の五つの通信モードに対応するタイプである。

これらのほかにも、近いうちにサムスンやHTC、LG、華為技術(Huawei)、中興通訊(ZTE)、TCLといった端末大手から順次発売されると見られる。

以上のように、中国政府が長年にかけて育成してきたTD-LTE方式のサービスの商用化が本格始動し、端末メーカーを巻込んでの激しい競争が間もなく幕開けとなる。