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2013.08

  • 中国
  • ブロードバンド
通信事業者三社、ブロードバンドの高速化を図り、FTTH網の構築に取組む

通信事業者三社は、ユーザの固定ブロードバンドに対する堅調なニーズに応えるために、光ファイバ網の整備に積極的な姿勢を示している。

中国電信は念願のモバイル通信サービスの運営権を手に入れたが、現時点での事業ウェイト的には依然固定通信が大きい。中でも特に固定ブロードバンドが大きな稼ぎ頭となっている。今後の目標について、中国電信は2011年2月に「ブロードバンド中国・光ネットワーク都市」プロジェクトを発表した。それによれば、今後3年間で中国南部の都市においてFTTHの接続サービスを提供し、3~5年以内にブロードバンド接続速度を現在の10倍以上に向上させるとしている。

その一環として、広州、深センといった主要都市においては、2013年8月以降、既存の光ファイバ・ユーザであれば、コールセンター、ホームページ、営業所などでの手続きを経て100Mbpsのブロードバンド・サービスを利用可能になるとしている。

中国聯通の場合は、2012年におけるブロードバンドの年間売上高は393億7,000万元に達し、固定通信事業分野の総売上高の47%を占めている。また、同年末時点におけるブロードバンド加入者数は前年同期比で822万増の6,387万に達し、このうちの63.8%は4Mbpsに達する接続速度のサービスを利用し、同比22.5ポイント高いという。中国聯通は2013年においても、さらに通信速度の高度化を目指し、同6月末におけるブロードバンドのポート数は前年同期比で19.9%増加しており、FTTH/Bの割合が63%に上昇した。

中国移動は、かつての鉄道通信を主事業とした旧レールコムを吸収したが、固定通信インフラが不十分のため、家庭向け固定通信サービスは現時点では思うように展開されていない。それを補うために、2010年以降、大々的な光ファイバ・ブロードバンド網構築計画を打ち出し、ブロードバンド分野での新規参入者として、中国電信と中国聯通に攻勢をかけている。たとえば、2013年以降、同社は北京において年間238元で10Mbpsのブロードバンドを利用できるような料金プランを打ち出すなど、コスト・パフォーマンスを重視したサービスに注力している。

(注)Fiber to the Home:一般家庭への通信回線を光ファイバ化し、電話、インターネット接続、デジタルテレビ視聴等のサービスを提供する。 光ファイバケーブルの終端の場所によりFTTB(Fiber to the Building)、FTTCab(Fiber to the Curb)等の方式もあり、FTTxと総称される。