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2014.10

  • インドネシア
  • モバイル
競争と電波塔の共用

インドネシアで、加入数第二位(6,300万加入)の携帯電話事業者XLアクシアタは、2014年10月1日、所有するセルラー用の電波塔3,500基を約4.6億米ドルでSolusi Tunas Prima (SUPR)社に対して売却することを発表した。SUPRは、傘下に光ケーブルインフラストラクチュアを構築・運用できる子会社を抱えている。

飽和に近づくに伴って競争が激化しているインドネシアの携帯電話市場では、2014年初にXLアクシアタによるAxis Telekomの買収が行われ、事業者の再編が進行している。今回の電波塔の売却は、経営の安定化のために資産を現金化するための行動だとアクシアタ経営陣は説明している。

インドネシアでは、中央‐地方政府の権限をめぐる綱引きの結果、規制緩和が行われ、共有インフラストラクチュア事業者(わが国でいうところの旧ゼロ種事業者)が存在しており、携帯電話市場での競争の激化に伴い、その存在感が増している。というのは、低ARPU下で競争にあえぐ各携帯電話事業者がコストを圧縮するために、共用の電波塔を利用することを選好するためである。

共有インフラ事業者最大のTower Bersama Infrastructure Group(TBIG)は、7月1日時点で1万1,266の設備を保有しており、そのうち1万0,159が電波塔である。SUPRは、今回の買収で4,187の電波塔を保有することとなった。