スロベニアの規制機関AKOSは、2014年4月末、初めての周波数オークションにより、800MHz帯、900MHz帯、1.8GHz帯、2.6GHz帯の割当を実施した。同時に2.1GHz帯の割当も行われた。
周波数割当の結果、スロベニアの移動通信会社3社が総計470MHzの周波数を取得し、落札総額は1.49億ユーロとなった。
スロベニア政府の周波数オークションによる収入予測は、2億ユーロであり、今回割当てられなかった1.8GHz帯の20MHz、2.1GHz帯の10MHzは今後の割当となる。
今回の割当は、15年間有効であり、1GHz以下の周波数帯では、3年以内に人口の75%の地域に、1GHz以上の周波数帯では、5年以内に人口の40%の地域に、移動通信サービスを提供することが義務付けられている。なお、Si.mobilに対しては、800MHz帯の移動通信サービスを5年以内に人口の95%の地域に提供することが義務付けられている。
なお、800MHz帯(デジタル放送移行による空チャンネル)の移動通信への周波数割当は、EUによって、2013年1月までに実施することが義務付けられていたが、スロベニアは今回のオークションで義務を果たしたことになる。(EU加盟28か国で18番目に達成)
周波数帯 |
Si.mobil |
Telekom Slovenije |
Tušmobil |
800MHz |
2 x 10 MHz(条件付) |
2 x 10 MHz |
2 x 10 MHz |
900MHz |
2 x 15 MHz |
2 x 15 MHz |
2 x 5 MHz |
1.8GHz |
2 x 30 MHz |
2 x 25 MHz |
2 x 10 MHz |
2.1GHz(TDD) |
20 MHz |
- |
- |
2.6GHz |
2 x 35 MHz |
2 x 35 MHz |
- |
2.6GHz(TDD) |
25 MHz |
25 MHz |
- |
落札額 |
6,387万ユーロ |
6,420万ユーロ |
2,067万ユーロ |
スロベニアは、西はイタリア、北はオーストリア、南や南東はクロアチア、北東でハンガリーとそれぞれ国境を接している。国土面積は20,273平方キロメートルで、人口は205万人。
ユーゴスラビア連邦内では工業を担っていた。繊維産業を筆頭に、組み立てを含む電気機器製造、金属加工業が充実している。農業国でもある。主食となる穀物栽培と商品作物の生産にバランスが取れていることが特徴。貿易では機械の加工貿易の比重が極めて高い。
EUの新規加盟国の先頭として2007年1月1日にユーロへ移行している。2010年には、エストニア、イスラエルとともにOECDに加盟している。