[HTML]
H1

詳細ページ

お知らせ表示

2013.01

  • オーストリア
  • 事業者のM&A・国際展開
Hi3Gアクセスによるオレンジ・オーストリアの買収を欧州委員会が承認

2012年2月、移動体通信事業を展開するHi3Gアクセスを所有するハチソン・ワンポアは、オレンジ・オーストリア株の完全取得を発表した。しかし、連邦競争庁が難色を示し、買収の承認は滞っていた。7月には欧州委員会が調査に乗り出し、検討が重ねられてきた。

2012年12月12日、欧州委員会はEU合併規則に基づき、オーストリア市場におけるHi3Gアクセスによるオレンジ・オーストリアの買収を承認した。買収に際してHi3Gアクセスはオーストリアの移動体通信市場における新規参入の促進を確約するパッケージを提示し、それらの条件を欧州委員会が勘案して買収が認められた。

現在、オーストリアの移動体通信市場は4つの事業者(テレコム・オーストリア、Tモバイル、オレンジ・オーストリア、Hi3Gアクセス)がシェアを専有しており、Hi3Gアクセスによるオレンジ・オーストリアの買収は競争性の低下と料金の高騰を招く恐れがあった。こうした懸念に対して、Hi3Gアクセスは特定周波数と関連する権利の放棄、ならびにネットワークの卸売り販売の推進を約束した。

欧州委員会で競争政策を担当するアルムニア副委員長は「国内の携帯電話市場におけるシェアの集中は競争の観点でリスクを招き、看過できない。ただし、Hi3Gアクセスの提示したパッケージにより、オーストリア市場の競争は維持され、消費者はイノベーションや公平な料金を享受し続けるだろう」と語った。

また、Hi3Gアクセスによるオレンジ・オーストリアの買収とほぼ同時に発表されたテレコム・オーストリアによるオレンジ・オーストリアのMVNOブランドYESSS!の買収が、オーストリアのカルテル裁判所、連邦競争庁、連邦カルテル検察によって承認された。YESSS!が保有する2×13.2MHzの周波数取得についても電気通信審査委員会(TKK)によって許可された。