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2013.04

  • EU
  • ブロードバンド・ICT基盤整備
欧州委員会、ブロードバンド敷設コストの削減案を提示

2013年3月26日、欧州委員会は高速ブロードバンド敷設コストの3割削減を目標とする新たな規則案を提示した。ブロードバンドの整備ではファイバ敷設に際しての道路掘削といった土木工事関連の費用が80%を占めているが、欧州委員会は規則の適用を通じて、土木関連費用の削減等を含む総額400~600億ユーロの節約効果を見込んでいる。

高速ブロードバンドの普及は電気通信およびデジタル単一市場実現の要であるが、規則や行政手続きの断片化により進捗に滞りが見られる。欧州委員会でデジタル・アジェンダを担当するクルース副委員長は「現行の(ブロードバンド関連)規則は欧州の競争推進を妨げている」「すべての市民が高速ブロードバンドを享受する権利を持つ。欧州委員会は高速で料金の安いブロードバンドの普及を進めていく」という見解を示した。

欧州委員会は高速ブロードバンドの普及・推進に向けて取り組むべき課題として次の四つをあげている。

  • 高速ブロードバンドの構築に向けた新たな体制を確立する。
  • 公平で合理的な条件でのインフラへのアクセスを開放する。対象には料金、ダクト、導管、マンホール、キャビネット、鉄塔、マスト、アンテナ設備、基地局などが含まれる。
  • ネットワーク事業者はインフラ事業者と交渉を行うことで、土木工事における連携を改善していく。
  • マストやアンテナの設置申請など、複雑で時間のかかる許認可の手続きを簡素化する。

なお、欧州委員会から提示された案が欧州議会および欧州連合理事会により採択された場合には、EU全域で規則が直接適用されることになる。