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2014.06

  • EU
  • ブロードバンド・ICT基盤整備
欧州委員会、デジタル・アジェンダの2014年における達成状況を発表

2014年5月28日、欧州委員会はデジタル・アジェンダの2014年における達成状況を発表した。2015年までの完了を目標としている101のアクションのうち95が完了に向けて順調に進んでいる。EU市民と事業者によるオンラインにおける活動は増加し、オンライン・ショッピングも増加した。そしてEU市民はICTに関する自信とスキルを持つようになった。しかし、特に地方ではデジタル利用欲求を満たし得る高速ブロードバンド環境の欠如も認められる。さらにデジタルスキルをめぐるギャップは依然大きな問題として残されている。

欧州委員会はデジタル・アジェンダの目標に関して十分な進捗が認められる分野として以下の項目を挙げている。

  • 定期的なインターネット利用の増加
    インターネットを週に1回以上利用する人の割合は2010年の60%から72%に増加した。改善が見られた国としてギリシャ、ルーマニア、アイルランド、チェコ、クロアチアがあげられる。
  • 社会的に不利な立場にあるグループのインターネット利用が改善
    失業者、低学歴者、高齢者のインターネット利用は4年前の41%から57%に増加した。欧州委員会では2015年までに利用率60%の実現を目標としている。
  • インターネットの非利用者が20%に
    インターネットの非利用者は4年前比で3分の1減の20%となった。現状のペースでインターネット非利用者が減少した場合、デジタル・アジェンダの目標である2015年までに非利用者15%という目標の達成が見込まれる。
  • オンライン・ショッピング利用者の割合が増加
    オンライン・ショッピングの利用者は47%に増加した。2015年までに利用率50%という目標は達成が見込まれる。
  • ブロードバンド・カバレッジ
    ブロードバンド・カバレッジは100%を達成した。接続手段の選択肢もファイバ、ケーブル、ADSL、3G・4Gのモバイルなど多岐にわたる。ただし衛星ブロードバンドへのアクセスは限られている。

一方、改善に向けた努力が必要な分野として以下の項目をあげている。

  • 小規模事業者は機会を逸している
    雇用者が250名未満の事業者で商品やサービスをオンラインで販売しているのは14%にとどまる。2015年までの目標である33%の達成に近づいている国は1か国もない。
  • ルーラル地域は危機的な状態にある
    ルーラル地域で高速ブロードバンドに接続している世帯は18%にとどまる。
  • 電子政府サービスの停滞
    電子政府サービスを利用する人の割合は42%で、現在の増加率のままでは2015年の目標である50%に到達できない。