平成15年度自主研究報告書

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デジタルコンテンツをめぐる動向

デジタル・コンテンツをめぐる動向

−ブロードバンド時代のエンターテイメント・ビジネス−

RITE03-J06

【発行年月】平成17年3月

【執筆担当者】

序 章 上原 伸元 (国際通信経済研究所 情報通信研究部 副主任研究員)

第1章 上原 伸元 (国際通信経済研究所 情報通信研究部 副主任研究員)

第2章 金  泳徳 (韓国放送映像産業振興院 研究員)

第3章 浅利 光昭 (メディア開発綜研 研究員)

 


 

目 次

序 章 デジタル・コンテンツ・ビジネスの萌芽

1−1 コンテンツ・ビジネス領域の拡大

1−2 デジタル化・ネットワーク化の進展

1−3 ビジネスモデルの揺らぎ

1章 オンライン音楽配信ビジネスの現状

1−1 はじめに

1−2 音楽と技術革新をめぐる沿革

1−2−1 複製技術の登場

1−2−2 ナップスター問題

1−3 諸外国におけるオンライン音楽配信ビジネスの現状

1−3−1 米国

1−3−2 欧州

1−3−3 アジア

1−4 ビジネスモデルの多様化

1−4−1 ハードウェア・ビジネスの延長

1−4−2 デジタル関連技術の標準化競争

1−4−3 ネットワーク・ビジネスの拡大

1−5 おわりに

第2章 映像分野におけるデジタル・コンテンツ・ビジネス

2−1 はじめに

2−2 映像コンテンツの特性とマーケティング戦略

2−2−1 映像コンテンツの特性

2−2−2 マーケティング戦略

2−2−3 デジタル・コンテンツ産業

2−2−4 デジタル・コンテンツ産業の世界的動向

2−3 韓国SBSiの成功事例

2−3−1 韓国のインターネット利用の現状

2−3−2 SBSiの概況

2−3−3 SBSiの組織と経営

2−3−4 SBSi事業の現状

2−3−5 コンテンツ配信事業の仕組み

2−3−6 SBSi事業の特徴

2−4 イタリアのFASTWEB

2−4−1 イタリアのインターネット利用の現状

2−4−2 FASTWEB設立の歴史

2−4−3 FASTWEB経営の概況

2−4−4 FASTWEBのトリプルプレイの概要

2−4−5 FASTWEB成功の秘訣

2−5 結びに

 

3章 ゲーム産業におけるコンテンツ・ビジネスの特徴

3−1 問題設定

3−2 オンラインゲームの産業構造

3−3 オンラインゲーム産業の現状

3−3−1 オンラインゲームの歴史

3−3−2 オンラインゲーム産業の市場規模

3−4 韓国におけるゲーム産業政策

3−4−1 韓国におけるゲーム産業育成政策

3−4−2 韓国におけるゲーム関連政策の現状

3−4−3 韓国におけるゲーム産業成長の要因

3−4−4 韓国のオンラインゲーム市場

3−5 中国におけるオンラインゲーム産業

3−5−1 オンラインゲーム産業成立の背景と現状

3−5−2 オンラインゲーム事業に関する政府規制

3−5−3 中国政府によるオンラインゲーム産業政策

3−6 オンラインゲーム産業における今後の課題

 


序章 デジタル・コンテンツ・ビジネスの萌芽

 本報告書では、音楽、映像、ゲームの3分野を対象に、コンテンツ産業のデジタル化にともなう産業構造の変容と、諸外国の成功事例にみるキーファクターの分析を行うことを目的としている。その結果、浮かび上がってきたのは、デジタル化にともなうステークホルダーの拡大とグローバル化の加速である。しかし、こうした現状は、各国における政策やインフラ整備の度合い、産業構造の影響を受けており一様ではない。また、各分野でもデジタル化の影響の度合いは異なり、現段階では、それぞれ異なるビジネスモデルを構築している。

第1章 オンライン音楽配信ビジネスの現状

 1999年に設立されたナップスターは、画期的なサービスとして注目されたものの、その後、著作権侵害が問題となり事業としては破綻した。しかし、2003年にアップルコンピュータが開始したiTunesは、長く低迷していたオンライン音楽配信ビジネスの成功モデルとして大きな注目を集めている。

 これは従来、コンテンツホルダー(レコード会社等の音源所有)主導の下で展開されてきた音楽分野におけるサービスが、コンピュータ・メーカー主導の下で行われた点が特徴的である。オンライン音楽配信ビジネスにおいては、従来のコンテンツ・ホルダーに加え、ハードウェア、デジタル関連技術、小売といった様々な分野からの参入が相次ぎ、従来とは異なるビジネスモデルを構築しながら、同分野の主導権をめぐって競争が展開されている。

第2章 映像分野におけるデジタル・コンテンツ・ビジネス

 映像配信サービスにおける韓国のSBSiとイタリアのFASTWEBの成功は、それぞれの事業環境や基盤が異なっているが、映像コンテンツ分野のビジネスモデルを検討する上で幾つかの重要な示唆を与えている。

 SBSiは韓国の高いブロードバンド普及率を基盤に、親会社であるSBSが地上波で放送した番組のインターネット配信と付加価値コンテンツ(関連特別番組やマーチャンダイジングの展開)の提供をビジネスの柱としている。一方、イタリアのFASTWEBは、FTTHとDSLを併用しながら、インターネット接続、映像、電話サービスをバンドルで提供するいわゆるトリプルプレイをビジネスの柱にしている。

 両者ともに自社が保有する様々なリソースを効率的に活用することで、成功モデルを現出しているが、映像配信のみで事業として成立するには至っていない。

第3章 ゲーム産業におけるコンテンツ・ビジネスの特徴

 第3章では、オンラインゲームに関する市場構造、市場ならびに諸外国の産業政策と課題について扱っている。ゲーム産業は、日米のコンソール型ゲーム産業を中心に成長してきたが、ブロードバンド化を新たなトリガーとしたオンラインゲーム産業の成長が、市場構造の変化をもたらしている。本章では、オンラインゲーム産業の市場構造の特徴をコンソール型ゲーム産業と比較した上で、その市場拡大の軌跡をデータ中心に検証した。

 後半ではオンラインゲーム産業をコンテンツ産業振興政策の中心に据えた韓国と中国の事例を紹介する。それぞれの市場特性を概観した上で、オンラインゲーム産業に関する産業政策が、各国のゲーム産業においてどのような位置付けがなされているのかを検証する。その上で、韓国・中国が抱える今後の課題を指摘した。

 

 


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