平成8年度自主研究報告書

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「主要国・国際機関における情報通信の現状と動向」

RITE96-J01


【発行】平成9年10月

【研究担当者及び執筆分担】


目 次

第1章 世界の情報通信事業の概要

1−1 法制・規制組織

1−1−1 法制
1−1−2 規制組織

1−2 政策

1−2−1 基本政策
1−2−2 民営化
1−2−3 競争導入と新規参入者の出現
1−2−4 情報基盤政策
1−2−5 料金政策
1−2−6 国際計算料金
1−2−7 放送政策

1−3 電気通信事業者の活動

1−3−1 電気通信事業者間の提携
1−3−2 事業者
1−3−3 国際機関
1−3−4 サービス

第2章 米国

2−1 電気通信政策

2−1−1 概要
2−1−2 連邦議会
2−1−3 連邦通信委員会
2−1−4 州

2−2 電気通信事業

2−2−1 概要
2−2−2 通信事業者等を巡る動向
2−2−3 主要な長距離通信事業者の経営動向
2−2−4 主要な地域通信事業者の動向

参考文献

第3章 カナダ

3−1 カナダ情報通信産業の構造と規制環境

3−1−1 電気通信インフラ整備と産業構造
3−1−2 放送産業の発展と産業構造
3−1−3 情報通信市場, 国家政策, そして規制枠組み

3−2 情報通信政策

3−2−1 主管庁 (カナダ産業省及び文化省) の政策
3−2−2 カナダ放送電気通信委員会 (CRTC) の施策と規制

3−3 カナダ情報ハイウェイの行動計画と融合政策

3−3−1  『カナダの情報ハイウェイにおける競争と文化:移行への取り組み』
        (CRTC報告)
3−3−2  『コネクション, コミュニティ, コンテンツ:情報ハイウェイの挑戦』
        (諮問委員会最終報告)
3−3−3  『情報社会の構築:21世紀へ向けてのカナダ』
         (政府の行動計画)

3−4 情報通信産業

3−4−1 BCE社 −ベル・カナダ, ステントール, そしてノーザン・テレコム−
3−4−2 テレグローブ社
3−4−3 競争長距離通信事業者 −AT&Tカナダ (旧ユニテル), スプリント・カナダ, フォノローラ等−
      【参考資料−長距離サービスの市場シェア】
3−4−4 CATV会社 −ロジャーズ, ビデオトロン, シャウ等−

付属資料

カナダの電気通信政策の目標 (1993年電気通信法第7条)
カナダの放送政策の目標 (1991年放送法第3条)
参考文献

第4章 英国

4−1 電気通信政策

4−1−1 概要
4−1−2 貿易産業省
4−1−3 電気通信庁

4−2 電気通信事業

4−2−1 概要
4−2−2 電気通信事業者等の動向

参考文献

第5章 ドイツ

5−1 はじめに
5−2 電気通信制度改革の経緯

5−2−1 第1次郵電改革
5−2−2 第2次郵電改革

5−3 新電気通信法の概要

5−3−1 新電気通信法の構成
5−3−2 免許制の枠組み
5−3−3 免許付与手続
5−3−4 ユニバーサルサービスの保障
5−3−5 市場支配的事業者の規制
5−3−6 オープンアクセス, 相互接続及び公道の使用
5−3−7 周波数秩序
5−3−8 規制官庁
5−3−9 データ保護

5−4 電気通信事業者の動向

5−4−1 ドイツテレコムの事業展開
5−4−2 新規電気通信事業者の動向
5−4−3 放送と通信の融合化

5−5 おわりに
参考文献

第6章 フランス

6−1 電気通信政策

6−1−1 概 要
6−1−2 郵便・電気通信法典の改正
6−1−3 フランス・テレコムの株式会社化
6−1−4 新通信法体制下での政策動向
6−1−5 情報ハイウェイ及びマルチメディア計画

6−2 電気通信事業

6−2−1 概 要
6−2−2 グローバル・ワン
6−2−3 フランス・テレコムの経営概要
6−2−4 競合事業者の動向
6−2−5 各種サービスの概要

参考文献

第7章 国際電気通信連合 (ITU)

7−1 ITUの目的・機能・組織

7−1−1 ITUの目的と任務
7−1−2 ITUの機構

7−2 ITUが抱える諸問題

7−2−1 効率的かつ柔軟な標準化活動
7−2−2 南北格差の縮小

7−3 ITU全体に関連する主要活動

7−3−1 1996年次ITU理事会 (Council 96)
7−3−2 第1回世界電気通信政策フォーラム

7−4 無線通信部門 (ITU−R) に関連する主要活動

7−4−1 会議準備会合 (CPM−96)
7−4−2 第4回無線通信アドバイザリ・グループ (RAG) 会合
7−4−3 第1回規則・手続きに関する特別委員会 (SC) 会合

7−5 電気通信標準化部門 (ITU−T) に関連する主要活動

7−5−1 第6回電気通信標準化アドバイザリ・グループ (TSAG) 会合
7−5−2 第7回電気通信標準化アドバイザリ・グループ (TSAG) 会合
7−5−3 第2回世界電気通信開発会議 (WTSC−96)

7−6 電気通信開発部門 (ITU−D) に関連する主要活動

7−6−1 ブエノスアイレス行動計画
7−6−2 第2回アフリカ地域電気通信開発会議 (AF−RTDC−96)
7−6−3 第2回アラブ地域電気通信開発会議 (AR−RTDC−96)

主要参考引用文献

 


要 約

第1章 世界の情報通信事業の概要
 第1章においては, 主に1996年における世界の情報通信分野の動向を, 法制, 政策, 事業者・サービス及び国際機関の各面から展望する。 1996年における重要な事例として, 法制面では米国及びドイツにおける電気通信法の成立があげられる。 米国においては電気通信法の成立を受け, 地域通信事業者の合併計画が相次いで発表されており, 一方では英国BTと米国MCIの国境を越えた大型合併計画が発表され, 新たなアライアンスに向けた動きが見られた。 また, インターネット, 移動体通信が急速に普及したことも取りあげられる。 本章においては, 1996年における世界の情報通信の動向に関して、 法制面, 事業者・サービスの各面から電気通信法制定, アライアンス, インターネット等上述のトピックを交えて概説する。 また, 主要国における政策及び国際機関についてはその動向を概観し, さらに発展著しいアジア地域に関する動向を記述する。

第2章 米 国
 2−1では、 米国における電気通信政策の決定に関与する各機関である, 連邦議会, 連邦通信委員会 (FCC), 司法省, 連邦裁判所, 連邦政府及び州政府の動向を述べる。 1996年における重要な事項として, 1996年電気通信法の制定があげられるが, 本法案を巡る関係諸機関の動き, 1996年電気通信法施行後のFCCの動向を詳述する。 2−2では、 主に事業者の活動状況及び財務状態に関する記述であるが, 特に1996年における重要事項として, RHCs相互及びMCIに関する大型合併, マルチメディア等サービス及び新規参入の動きについて述べる。 さらにAT&T、 MCI及び地域持ち株会社等主要な電気通信事業者の財務状態を明らかにし, また主要電気通信事業者及びCATV事業者の戦略と経営動向を述べる。

第3章 カナダ
 3−1では, カナダの情報通信部門の産業構造を, 電気通信分野のみならず, CATV事業を含む放送分野を含めて, その歴史的な情報通信基盤の形成過程に沿ってを概観する。 また, 情報通信分野におけるカナダの国家政策理念とそれに従う規制の枠組みも記述する。 そして, 3−2では, 1996年を中心にカナダの産業省と文化省が実施した情報通信政策について, その内容を概説する。 主要な政策としては, 衛星放送サービス (DTH) 事業の免許付与政策と電話とCATVの相互参入政策である融合政策ステートメントの発表が含まれる。 加えて, 規制機関であるカナダ放送電気通信委員会 (CRTC) の規制措置について, 同委員会が発出した決定や公示から, 主要な争点 (競争政策, 料金規制, 移動通信や国際電気通信の見直し, さらには放送規制の新しい枠組み) を概説する。
 さらに, 3−3では, ここ数年の検案であった情報ハイウェイ政策について, CRTCや諮問委員会から出された報告書と, これらを受けて1996年5月に発表となった政府の行動計画の内容を解説する。 それは, カナダにおける通信と放送の融合, すなわち電話会社とCATV会社との相互市場参入による市内市場での競争を促進させる指針を明確にするものである。 最終節として3−4では, カナダの情報通信市場の主要なプレイヤーである電話会社と, それらと今後競合することになるCATV会社の概要と融合に向けた企業戦略を記述する。
 なお, 付属資料として, カナダの情報通信政策の目標となる1993年電気通信法と1991年放送法の目的規定を添付する。

第4章 英 国
 本章においては英国における電気通信政策及び事業者の活動状況について述べる。 4−1では、 英国の電気通信政策をつかさどる貿易産業省及び電気通信庁の政策の特徴と過去における重要な政策決定について概説し, さらに1996年における重要事項として, 国際複占の廃止, OFTELのBTに対する免許条件の改定等重要事項について詳説する。 4−2においては英国電気通信事業の概要を述べ, 続いてBT, C&W及びマーキュリー等主要な電気通信事業者の活動概況について記述し、 また、 CATV事業者及び新規参入事業者の動向についても概説する。

第5章 ドイツ
 5−1及び5−2では, ドイツにおける情報通信設備の整備状況と電気通信法制の改革の経緯について述べる。 5−3では, 1998年以降のEUにおける電気通信市場の完全自由化に対応するため, 1997年に制定された新しい電気通信法の内容について概説する。 その際, 特に, 事業免許の付与手続き, 料金規制, 相互接続, 規制機関に焦点を当てる。 また, 5−4では, ドイツテレコム及び新規事業者の動向について述べる。

第6章 フランス
 本章においてはフランスにおける法制度, 政策動向及び事業者の活動について述べる。 1998年の欧州における電気通信の完全自由化を控え、1996年度のフランスでは自由化以後の規則の大枠を決めるいくつかの重要な政策が実行された。 6−1では、郵便・電気通信規制法の整備、 フランス・テレコムの株式会社化及び相互接続などの動向を記述する。 また、 情報ハイウェイ及びマルチメディアに関する政策と電話番号制度の全面的な改正・整備についても取りあげる。
 6−2では、 フランス・テレコムをはじめとする電気通信事業の各分野における事業者の動向を記述し, 特にグローバル・ワンに関して詳述する。 また、 CGEグループ, ブイグ・グループ等競合事業者の動向やマルチメディア事業に関する各事業者の取り組みについても触れる。

第7章 国際電気通信連合 (ITU)
 本章においては, ITUの目的, 機能及び組織について概観し, さらにITUが包含する諸問題について述べる。 ITUに関して概説した後, 1996年に行われたITUの主要活動を記述する。 ITUの1996年における活動の中で、 ITU全体に関わるもので最も重要なものは、 第1回世界電気通信政策フォーラムであり、 世界的な規模でパーソナル移動通信システムを実現するための検討が行われた。 無線通信部門についてみると、 本年の主要な活動は、 1997年に開催される世界無線通信会議の準備活動が中心であった。 標準化部門の主要な活動としては、 懸案であった標準化活動の効率化を実現するための方策などが審議された、 第2回世界電気通信標準化会議が最も重要である。 本章ではこれらの重要な活動内容を詳述しながらITUの活動を捉えていく。


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