台湾

モバイル

台湾通信放送委員会、2017年9月末現在のWi-Fi敷設状況を公表

台湾通信放送委員会(NCC)は2017年10月、同9月末時点の台湾における「iTaiwan」を含む無料公共Wi-Fiホットスポット数が合計で1万129に達したと発表した。

「iTaiwan」は中央及び地方の行政機関によって運用されているもので、2011年10月よりサービス開始された。離島も含む台湾全土にある郵便局や駅、図書館、病院など公的機関を中心にホットスポットが設けられている。

2013年5月以降、外国人観光者も同サービスを利用できるようになった。利用するのにあたって、観光局のサービス・カウンターやトラベル・サービス・センターでの申請が必要となっているが、事前申請により、到着した空港ロビーでのアカウントの取得ができる。有効期限は30日間で、延長手続きをすれば、60日あるいは90日間まで延長可能となっている。

このほか、台北市では「Taipei Free」、新北市では「New Taipei」、台中市では「iTaichung」、台南市では「Tainan-WiFi」といった具合に、各自治体によって独自運用されている公共Wi-Fiサービスも多数存在する。「iTaiwan」のアカウントがあれば、これらサービスの無料での利用もできる。また、「Taipei Free」なら、主要ホテルのカウンターを通じての申請も可能となっており、「Taipei Free」のアカウントを先に入手できれば、「iTaiwan」も利用できるようになっている。

一方、通信事業者各社がオフロードの目的でWi-Fiを構築しており、同時点における中華電信、台湾モバイル、及び遠傳電信の所有するホットスポット数はそれぞれ、6万2,961、7,036、7,612である。

へき地におけるWi-Fiの構築について、NCCはユニバーサルサービス基金に加え、「ユニバーサルサービス地域のブロードバンドアクセス環境」計画に基づき費用を拠出し、サービスの改善に取組んでいる。

(2017年11月)

順調に拡大し続ける台湾のLTEサービス

台湾通信事業者大手3社(中華電信、遠傳電信及び台湾モバイル)が、2014年5月末から6月初めにかけて相次いでLTEサービスの提供を開始した。サービス開始後約4か月で、加入者総数は68万に達し、年内には180万に達すると予測されている。

台湾モバイルは2014年9月、世界EMS最大手の鴻海精密工業と戦略的パートナー関係を構築し、同社子会社である国碁電子の株式の14.9%を取得したと同時に、国碁電子の保有する700MHz帯5MHzも34億3,300万NT$で買い入れることにした。

台湾モバイルはLTE用周波数の落札で既に700MHz帯15MHz幅を保有しており、700MHz帯の保有帯域幅では落札事業者の間で最大であった。8月には1800MHz帯の周波数と一体的に運用する技術(キャリア・アグリゲーション)を用いて最大で150Mbpsに達する通信速度のサービスを開始。初期段階のサービス地域は台北、新北、台中及び高雄の4大都市限定だが、今後、台南など7都市へ拡大する予定となっている。今回の700MHz帯5MHz幅の獲得で、台湾モバイルはキャリア・アグリゲーションによるサービスの速度を180Mbpsに引上げるとしている。LTEサービスの年内のエリアカバレッジは95%以上に達する見通しで、50万の加入者数の獲得が目標に掲げられている。

遠傳電信は、世界初の700MHz帯におけるLTEサービスを提供開始したのに続いて、台湾モバイルとほぼ同時期にキャリア・アグリゲーションによるサービスを開始し、国際ローミングの対象国・地域数は既に24に達した。年内には人口カバレッジを99%に高めることが予定されているという。

上記2社に対抗して、中華電信は9月に、既存のLTEサービス料金プランを見直して、大幅な値下げに踏み切った。人口カバレッジは当時の年末の目標を約4か月の前倒しで、98%に拡大されている。これを弾みに、同社は年内の加入者数の獲得目標を、上記2社を大きく上回る85万に引き上げた。なお、同社の保有する1800MHz帯周波数幅は15MHzで、落札事業者のうち最大となっており、100Mbpsに達するサービスを提供している。

(2014年10月)

台湾モバイル、アプリサービスを強化し、OTT(Over The Top)プレイヤーに対抗

台湾移動体通信事業者大手の台湾モバイルは2013年8月8日、ちょうど一年前に開始したアプリサービスM+をバージョンアップした。M+はM+ Messengerの略称で、同社が電気通信事業者として初めて導入したインスタント・メッセンジャー(IM)機能付のSNSサービスである。Wi-Fiまたは3G回線による利用で、AndroidおよびiPhoneにも対応している。主な機能として、メッセージや静止画像・動画の送受信はもちろんのこと、端末によるオンライン決済で相手にプレゼントを贈ることのできるユニークなものもある。

今回のバージョンアップでは、VoIPの無料通話および事業者識別という2種類の新しい機能が追加された。VoIP機能では、M+加入者同士での時間制限なしの無料通話ができる。また、事業者識別機能では、アドレス帳に登録された番号が所属する事業者を識別することで、台湾モバイル以外の事業者を利用する相手との間で発生する高い通信料を事前に回避することができる。

台湾においては、LINE、WeChat(テンセント社)といったSNSサービスが既に提供されており、台湾モバイルはこれらのOTT(Over The Top)サービスへの対抗策として、アプリサービスの強化を踏み切ったが、VoIPの利用をM+加入者同士に限定するなど、自らの本業収益へのダメージを最小限に食い止める工夫も同時に施さざるを得なくなっている。

M+は台湾モバイルのユーザであれば追加料金なしで利用可能となっており、開始して3日間で100万以上の加入を突破し、台湾モバイルも2013年内には600万の突破を見込んでいたが、同年8月現在、加入者数は300万ほどにとどまっており、目標の達成は困難だと思われる。また、同サービスのマネタイズ手法について、アイテム課金といったビジネスモデルも想定されたようだが、今のところ実現の見通しは立っていない。

(2013年10月)

クラウド、ビッグデータ、コネクティッド

台湾通信事業者、こぞってクラウド・コンピューティング分野に注力

台湾資訊工業策進会(MIC)の発表によれば、台湾におけるクラウド・コンピューティング市場規模は2014年までに412億NT$に成長する見込みである。 内訳として、パブリック・クラウドは133億NT$で、その他は279億NT$となっている。

クラウド・コンピューティング市場の将来性を見据えて、電気通信事業者のトップ3社がこぞって同市場の開拓に本腰を入れ始めた。

台湾モバイルの場合、研究機関やコンテンツ事業者など10以上の関係者と連携してクラウド・コンピューティング市場を開拓する。 応用分野として、個人向けの「モバイルライフ」、「デジタルコンテンツ」、「スマートライフ」に加え、法人顧客向けの「スマート法人」の4つである。

このうちの「スマート法人」は、主にITリソースを保有しない中小企業を対象にしている。 2011年の10月から提供開始予定のIaaSでは、エコノミー型、ビジネス型、累進型、専業型の4つのタイプに分かれ、顧客のニーズに応じてメモリ容量の増減、異なるOSなどで対応する。

台湾モバイルは既に10か所のIDCを保有しており、2011年内にさらに50億NT$を投じ、約2万5,000平方メートルに達する新しいIDCを構築し、事業の拡大に備える。

一方、中華電信は今後5年間に200億NT$を投じる計画で、3社のうち最多である。

上記2社の動きに対抗して、遠傳電信は今後3年間に60億NT$の投資を明らかにしている。 同社は、2010年初めに環境配慮型IDCを設置し、既に同市場シェアの4割を獲得していると見られる。

次世代ICT

中華電信、IoTサービスに注力

台湾通信大手中華電信は2017年12月、NB-IoT技術を応用した駐車場シェアリング・サービスを開始した。これはベンチャー企業USPACEとの提携によるサービスとなる。USPACEは2016年12月に設立され、駐車場シェアリング・サービスのソフトウエアとハードウエアの両方を手掛けている。

一方の中華電信は、IoT市場の開拓を視野に自社開発したIoTプラットフォームを開放し、他社の経営ノウハウを吸収する形で新たなビジネスチャンスを狙う方針を示している。そうしたなか提供開始された駐車場シェアリング・サービスは、両社の共同研究開発により、中華電信のIoTプラットフォーム上で実現した。

サービスに利用されるUSPACE NB-IoTスマート駐車システムでは、個々の駐車スペースの利用状況がリアルタイムで中華電信のIoTプラットフォームに伝送されることで、駐車場の利用状況が常にモニタリングできるようになっている。サービスの提供で、駐車スペース不足問題が改善されると同時に、駐車場所有者の収益増にもつながると期待されている。

中華電信の2016年のIoT事業の売上高は約40億NT$に達しており、5年以内に150億NT$に引き上げる方針である。事業拡大するために、同社は2017年9月にIoT専用電話番号を300万件取得した。今後は、スマートシティのほか、スマート農業、スマートホームといった分野を中心にIoTサービスを拡張していくとしている。

(2017年12月)

台湾、人工知能(AI)の推進を強化

台湾行政院が2016年11月に発表した「デジタル台湾・創新経済発展方案」において、2018年にAIも対象としたスマート技術の発展促進に140億NT$の予算が割当てられる内容が盛り込まれている。

これに関連して、科学技術部は2017年7月、AIイノベーション研究センターの設置を発表した。5年間で50億NT$の予算を割当て、3あるいは4つのセンターを設置する。AIのコア技術や応用分野の開発を推進し、産業、研究機関のリソースを融合し、組織や分野、地域をまたいだAIの研究計画を進めるとしている。また、同センターに300以上のAI専門家を招くことで、技術開発や応用研究の取り組みを推進し、併せて関連人材3,000人の育成を図る。

さらに行政院は9月までに向こう4年間のAI推進戦略を策定するとしている。そのために7月には台北市で「スマートシステム・チップ産業発展戦略会議」を開催し、スマート技術の応用・発展、スマートシステムとチップ技術、スマート産業の発展環境を議題に取り上げ、交通安全やグリーンエネルギー、無人運転、スマートシティなどの分野におけるAIの実用、ソリューションを検討し、各方面の意見を聴収する。

あわせて、行政院はデジタル人材の育成を強化する方針も明らかにした。行政院直轄の資策会を含む16の研究機関及び100以上の民間企業が共同で、350名の在学生を対象に、今年7月から12月まで計240時間の研修を行う。在学生の所属学科は通信のほか、数理、工学、MBA、人文、社会など様々で、研修内容はIoT、データ解析、AI、電子商取引、スマートコンテンツなど5つのデジタル関連分野となっている。

行政院は、産学官の連携によるデジタル人材の育成プラットフォームとして、デジタル経済ネットワーク学院を設立し、2025年までに計70万人を育成するとしている。

(2017年7月)

台湾の5Gに関する最新取組み

台湾では、2014年以降、各方面による5Gに関する取組みが活発化してきている。経済部は2014年10月にEUと研究開発に関するフレームワークを交わした。その一環で、2016年6月に双方による共同ワークショップが開催された。エリクソンやノキア、フォックスコン、メディアテックなど各社からの代表が参加した。

ワークショップにおいて、ミリ波や超高密度ネットワーク、モバイルエッジ・コンピューティングなどを含むトピックが取上げられた。台湾はEUとの協力を通じて、イノベーション能力の向上や、新市場の創出、企業競争力の強化、雇用の促進などを期待している。

また、2016年9月に開催された「2016台北5G/IoTサミット」において、台湾ICT産業標準協会(TAICS)が米電気通信工業会(TIA)と5G及びIoT標準の推進に関する協力意向書に調印。これまで、TAICSは既に欧州のETSI、NGMN(Next Generation Mobile Networks)、日本のARIB及びTTCともそれぞれ、5G分野に関する協力のMOUを取り交わしている。

TAICSの会員には100以上の台湾企業及び学術機関が含まれている。今回の台湾及び米国間の合意達成で、国際標準や地域標準に関する交流の強化に加え、5G網関連の研究プログラム「AWRI」の下で、米国4都市における5G網のテスト用プラットフォーム構築への台湾企業による参画が期待されている。

また主要通信事業者の関連動向では、台湾モバイルは2016年7月にノキアと5G開発で提携するMOUを締結した。台湾モバイルは2017年以降、NB-IoT対応の4G網のアップグレードを手始め、ノキアと共同で、2018年にも実験網の構築を目指すとしている。両社の提携は、ラボラトリーの開設からスタートし、将来的には、交流を重ねていくことで、5G関連の無線技術や周波数帯計画、小型・マイクロ基地局、ネットワーク技術、クラウドサービスの開発などを目指す。

続いて、遠伝電信は9月にエリクソンと共同で、台湾初の5G実験施設を設置したと発表した。実験施設にはエリクソンの5G PLUG-INS技術が導入され、今後、クラウドなどの技術と合わさった各種応用実験が進められる予定である。

遠伝電信は2018年頃の試験運用を経て、2020年には5Gの実用化と標準化を想定しており、動画配信サービスや交通輸送、公益事業などの三大産業の発展につなげていくとしている。

(2016年10月)

スマートシティ事業に取り組む台湾通信事業者

台湾経済部は3か年計画として、通信事業者と自治体によるスマートシティの構築事業を奨励しており、2015年内には51億8,100万NT$の補助金を交付するとしている。また同部は、2017年までの3年間で約100億NT$を投入し、300億NT$に及ぶ商機の創出を見込んでいる。

そうしたなか、通信事業者最大手の中華電信はこれまで、台北市など15の自治体とスマートシティ構築に関する覚書を締結したことが明らかになった。例えば、2015年の3月に、台湾の北部にある桃園市と合意されたスマートシティの構築計画では、4Gを応用したeラーニング、スマート医療、モバイル防災などのサービスの実現が見込まれている。特に桃園市には桃園空港が立地しており、空港における各種スマート・サービスの導入が同スマートシティ計画の目玉となっているという。

他方、台湾モバイルは同2月11日、高雄市とスマートシティの構築に関する合意書を交わしたと発表。同社はLTE網に基づく各種アプリケーションを導入することで、市民生活のスマート化の実現に加え、便利な行政サービスの提供もサポートしていくとしている。

初期段階では、ショッピング、eラーニング、娯楽、健康管理の4分野におけるアプリを拡充させ、将来的には、観光エリアでの案内や各種イベントの中継、インタラクティブ学習環境の整備などの分野にもサービスを拡大していく方針である。高雄市は、ミュージアムや市立図書館、スタジアムをはじめとする実験施設を提供することで、台湾モバイルをはじめとする関連業者を誘致し、産業全体のレベルアップにつなげていこうとしている。

(2015年5月)

ブロードバンド

事業者間の競争激化によりブロードバンド・サービスの発展が加速

台湾行政院は2010年12月、「デジタル融合発展方案(2010~2015年)」を承認した。同方案では、2015年までの固定ブロードバンド・サービスに関する数値目標として、100Mbpsの固定ブロードバンド・サービス利用世帯を80%に、また、FTTx世帯数を600万(後に750万に引き上げ)にするとしている。これに対応して、2011年以降、通信事業者及びCATV事業者が相次いでブロードバンドの高速化に取組んだ。

通信事業者最大手の中華電信は2011年6月、通信放送委員会(NCC)の実施許可を得てブロードバンド・サービスの高速化・値下げを行った。その結果、20Mbps以上の光ファイバ・ブロードバンド・コース料金は最大で3割以上の値下げとなり、50Mbpsコースは月額999NT$、100Mbpsコースは月額1,399NT$で利用できるようになった。また、同社は、今後3年間に1,000億NT$を投資し、ブロードバンドの更なる高速化を図るとしている。

これに対抗して、CATV事業者最大手の凱擘(Kbro)は2011年12月、月額889NT$で利用できる最大速度60Mbpsのブロードバンド・サービスの開始に踏み切った。背景には、中華電信の値下げで、ADSLユーザだけではなく、ケーブル・モデム利用者からの切り替えも少なからずあった。

凱擘は60Mbpsブロードバンド・サービスのカバー範囲は営業エリアの92.5%に達しているとしており、中華電信の更なるサービスの高速化に備え、2012年には、100Mbpsの光ファイバ・ブロードバンド・サービスも打ち出す予定であるとしている。

また、CATV事業者2番手の台湾大寛頻も同時期に、同じく月額889NT$で60Mbpsコースのサービスを打ち出した。

ちなみに、2012年7月末現在、台湾の固定ブロードバンド・サービス加入者数の合計は615万9,317となっており、このうち、ケーブル・モデムは105万4,934で、その他の方式として、ADSLは191万9,954、専用線は2万強で、FTTxは253万6,506となっている。

(2012年9月)

放送・メディア

台湾、2012年6月30日に地上デジタル放送への完全移行が完了

台湾通信放送委員会(NCC)は2012年6月30日正午、台湾での地上波放送の完全デジタル化が実現したと発表。当初の計画では、2010年に移行が完了する予定であったが、実際の移行は2012年5月以降になり、中部、東部(離島含む)、南部、及び北部の順でデジタル移行が実施された。

NCCは、これまで、完全移行の実現に向け、周知活動をはじめ、アナログ中継局の閉鎖、デジタル中継局の建設、低所得者層向けのセットトップボックス(STB)の無料配布などの取り組みを進めてきた。

・アナログ中継局の閉鎖:2010年末時点で既に35か所を閉鎖しており、2011年末までには更に46か所、そして2012年5月7日に中部、同28日に東部(離島含む)、6月11日に南部、同30日に北部にあるすべてのアナログ中継局を閉鎖した。

・デジタル中継局の建設:2010年末時点で7か所、2011年内に34か所を完成し、2012年4月までに更に6か所を増設した。

・STBの無料配布:2011年内には8万4,000世帯、2012年4月までにはさらに3万5,000の低所得世帯向けに、各世帯に1台のHD対応のSTBを配布。

デジタル移行後、公共電視台(PTS)を含む五つの地上波テレビ放送局がそれぞれ三つのSDチャンネル、また、PTSが一つのHDチャンネルを運営している。このほか、NCCはオリンピック期間中(7/28~8/13)にPTS以外の4社(TTV、CTV、FTV、CTS)にも、それぞれ、24時間のオリンピック放送専用のHDチャンネルの運用を許可した。

(2012年7月)

クラウド、ビッグデータ、電子政府

台湾、クラウドコンピューティング産業の育成に注力

台湾では、2012年3月にクラウドコンピューティング協会(CCAT)がクラウド事業を推進するための「クラウドバレー(Cloud Valley)」プロジェクトをスタートさせた。 産学官など多方面のリソースを動員し、台湾におけるクラウドサービスの強化、またその延長線上では、クラウドアプリの輸出量拡大を図ろうとしている。

同プロジェクトは三段階に分け、2014年の完成を目指す。

第1段階では、2012年3月より展示センターを運用開始。 同時点では、電子政府等に関する三つの事例のほか、15のSaaS(Software as a Service)型、6のPaaS(Platform as a Service)型、及び12のIaaS(Infrastructure as a Service)型の利用例が展示されている。

第2段階では、2013年中に展示センター内において共同プラットフォームを構築することで、ベンチャー事業の育成環境を提供する。

第3段階では、2014年中に5.19ヘクタールに及ぶクラウドソフトウェア・パークの完成を目指す。

また、同プロジェクトでは、中国大陸のクラウドコンピューティング実験に参加し、双方によるサービスの開発や標準の策定も計画されている。

なお、CCATは2010年10月に経済部の指導の下、工業技術研究院、中華電信など業界関係者によって発足された組織である。

(2012年5月)

電波関連

台湾、第2次LTE周波数オークションが終了

台湾の通信放送委員会(NCC)は、2.6GHz帯をLTE等4Gに割り当てるため周波数オークションを実施した。2014年10月に、FDD用に2500MHz-2570MHz/2620MHz-2690MHzの140MHz幅(70MHz×2)を、また、TDD用に2570MHz-2620MHzの50MHz幅を割り当てることが発表され、2015年11月17日にオークションが開始された。FDDでは4つの周波数ブロック、TDDでは2つの周波数ブロックがオークションの対象とされ、2015年12月7日、中華電信、台湾之星、亜太電信、遠傳電信が落札した。オークションには5事業者が参加したが、このうち台湾モバイルは落札できなかった。落札総額は、279億2,500万ニュータイワンドル(NTD)であり、事前にNCCが設定した最低価格の総額144億NTDの2倍近くの金額となった。

なお、今回オークションの対象となった帯域には、WiMAXに割り当てられていた周波数の一部を再割当てしている。WiMAXに関しては、NCCは、2007年に3つの周波数ブロック(2565~2595MHz、2595~2625MHz、2660~2690MHz)をそれぞれ南北2地域に分けて、計6事業者(大衆電信、遠傳電信、全球一動(旧称:創一投資)大同電信、威邁思電信、威達雲端)に免許を付与したが、WiMAXのサービス普及が進まないため、2014年5月、これらの免許の更新を行わず、割当帯域をLTE等のモバイル・ブロードバンドに再割当する方針を採択した。WiMAX事業者のうち、全球一動はTDD-LTEへの免許切替えを申請したが、NCCは、2015年10月にこれを却下し、今回のオークション実施に至った。

2.6GHz帯オークション結果
(単位:億NTD)
ブロック 方式 周波数帯域 落札事業者 落札価格 最低価格
D1 FDD 2500MHz~2520MHz;
2620MHz~2640MHz(20MHz×2)
台湾之星 66.15 35
D2 FDD 2520MHz~2540MHz;
2640MHz~2660MHz(20MHz×2)
中華電信 69.5 37
D3 FDD 2540MHz~2560MHz;
2660MHz~2680MHz(20MHz×2)
遠傳電信 69.5 37
D4 FDD 2560MHz~2570MHz;
2680MHz~2690MHz(10MHz×2)
中華電信 30.05 19
D5 TDD 2570MHz~2595MHz
(ガードバンド2570MHz~2575MHzを含む)
亜太電信 22.25 9
D6 TDD 2595MHz~2620MHz
(ガードバンド2615MHz~2620MHzを含む)
遠傳電信 21.8 7
(2015年12月)

LTEオークション後の移動体通信市場再編と政府の振興施策の展開

台湾では、2013年10月に第4世代(4G)ブロードバンド用周波数オークションが終了後、2014年半ばから、中華電信、遠傳電信及、台湾大哥大(台湾モバイル)、台湾之星の4社がLTEサービスを開始している。これと前後して、事業者間の吸収合併が活発化し、市場再編の動きの中で、国家通信放送委員会(NCC)が、周波数の新規/再割当やスモールセル用の高周波数の割当て施策を明らかにするなど、LTEをめぐる動向が激しく展開されている。

(1)通信市場の再編動向
2014年7月に、新規参入者である国碁電子が亜太電信(APT)を吸収することを決定。形式的には、APTを存続会社として両社の資産を統合することになる。これにより、APTは、国碁の700MHz帯/900MHz帯(計20MHz幅)のうち15MHzを取得。残り5MHzは、NCC規定に基づき、余剰周波数として他の事業者に譲渡することになった。

2014年9月には、更に、国碁と台湾モバイルが戦略的パートナー協定を締結した。協定の内容は以下のとおりである。

  • 台湾モバイルが、国碁の株式14.9%を取得し、最終的にAPTの第3位の株主となる。
  • 台湾モバイルが、国碁の余剰周波数の5MHzを買収する。
  • 国碁の親会社が台湾モバイルの株主2%を取得する。
図 周波数オークション結果と市場再編
周波数オークション結果と市場再編

(2)NCCの4G振興施策
NCCは、2014年5月に、4Gサービスの早期普及や関連産業の発展支援に、13億台湾ドルを投じる計画を発表した。

NCCは、LTEサービスの更なる拡張を支援する目的で、2014年4月、2.6GHz帯の190MHz幅を開放する計画を発表した。FD-LTE用に、2500MHz-2570MHz/2620MHz-2690MHzの140MHz幅(70MHz×2)を、TD-LTE用に2570MHz-2620MHzの50MHz幅の割当てを提案、9月に2015年の割当てを発表。さらに、2.6GHz帯において、WiMAXの既存4事業者に割り当てられている90MHz幅をTD-LTEに再割当する意向を示し、2014年8月には、WiMAX事業者大同電信の免許更新(12月期限)を拒否している。

さらに、2014年10月には、LTEネットワークの構築を促すために、5.7GHz~6.4GHz帯をスモールセルに割り当てることを決定したことが伝えられている。免許不要帯として割り当て、屋外のスモールセルの基地局に利用するとしている。この帯域では、通信網の拡張を促すため、電波利用料を徴収しないという。

(2014年11月)

台湾、4G用周波数オークションが終了、新規2社が市場参入へ

台湾の通信放送委員会(NCC)は、2013年9月~10月に、第4世代(4G)モバイル・ブロードバンド用の周波数オークションを実施した。700MHz帯、900MHz帯、1800MHz帯の総計270MHz幅(135MHz幅×2)を対象にしたもので、中華電信、遠傳電信、台湾モバイル、亜太電信の既存事業者のほか、新規参入者として国碁電子(鴻海)、台湾之星(頂新)の異業種2社が、【表1・表2】のとおり、各周波数ブロックを落札した。

台湾では、モバイル・ブロードバンドの導入政策が積極的に進められ、2007年にWiMAX免許が付与されたが、同加入者は13万7,000程度にとどまる(3G加入者は1,774万)など、モバイル・ブロードバンドの普及は伸び悩んでいた。今回のオークションの結果、今後、新しい競争環境の下で、LTEによるワイヤレス・ブロードバンドの普及が進展することが見込まれている。また、新しい競争環境におけるサービス価格の低下や収益率低下に対応するための設備共有等の事業者間協力の動向なども注目される。

オークション結果は以下のとおり。

(1)合計落札額は1,186億5,000万台湾元。最低落札額の計359億元の230%と大きく上回った。
特に1800MHz帯の価格が大幅に高騰。

表1 落札事業者の取得帯域幅と落札金額
事業者 取得幅 落札額
中華電信 35MHz 390.75億元
遠傳電信 30MHz 313.15億元
台湾モバイル(台湾大哥大) 30MHz 290.10億元
亜太電信(APT) 10MHz 64.15億元
国碁電子* 20MHz 91.80億元
台湾之星** 10MHz 36.55億元
 * 電子機器受託製造業(EMS)最大手・鴻海(Hon Hai)グループ系
 ** 流通・食品最大手・頂新(Ting Hsin) グループ系

(2)免許有効期限は、2030年12月31日まで。開始時期は帯域により異なる。
(3)ネットワーク敷設義務として、免許事業者は5年以内に次を達成しなければならない。
-高速基地局(通信速度下り100Mbps以上)を、1,000局以上又は全基地局の80%以上敷設する。
-高速基地局によるカバレッジ範囲が、サービス区域人口の50%に達している。

表2 各周波数ブロックの落札結果
周波数帯 帯域(MHz) (単位:台湾ドル) 落札事業者
最低価格 落札額
700MHz A1 703~713/758~768 10MHz×2 46億 64.15億 亜太電信
A2 713~723/768~778 10MHz×2 46億 68.10億 遠傳電信
A3 723~733/778~788 10MHz×2 46億 68.10億 国碁電子
A4 733~748/788~803 15MHz×2 69億 104.85億 台湾モバイル
900MHz B1 885~895/930~940 10MHz×2 16億 36.55億 台湾之星
B2 895~905/940~950 10MHz×2 21億 33.20億 中華電信
B3 905~915/950~960 10MHz×2 21億 23.70億 国碁電子
1800MHz C1 1710~1725/1805~1820 15MHz×2 22億 185.25億 台湾モバイル
C2 1725~1735/1820~1830 10MHz×2 14億 100.70億 中華電信
C3 1735~1745/1830~1840 10MHz×2 14億 127.90億 遠傳電信
C4 1745~1755/1840~1850 10MHz×2 14億 117.15億 遠傳電信
C5 1755~1770/1850~1865 15MHz×2 30億 256.85億 中華電信
出所:行動寬頻業務管理規則(http://www.ncc.gov.tw/chinese/files/13050/538_28826_130508_2.pdf)、
NCCモバイル・ブロード・サイト(http://www.ncc.gov.tw/chinese/news.aspx?site_content_sn=2972&is_history=0)等
(2013年11月)