オランダ

モバイル

移動体3社、世界で初めてネットワーク障害に備えたバックアップ共有で合意

移動体通信大手3社のKPN、Tモバイル・オランダ、ボーダフォン・オランダは、2014年12月11日、ネットワーク障害に備えたバックアップ共有に合意したと発表した。オランダは、通信事業者がこうした合意を交わした世界初の国になる。

50万以上の加入者に3日間以上影響するネットワーク障害が3社のうちの1社で生じた場合に、バックアップ共有システムが実行され、顧客は一時的に他社のネットワーク上で音声・SMSサービスを利用できるようになる。ただし、データサービスはコストが高すぎるため利用できない。今回の合意は、100万人以上に影響を与えた2012年4月の大規模障害後に、ネットワーク障害の解決策を求めた経済省の命令に従ったものである。

(2015年1月)

KPNとボーダフォンがLTE-Aサービスに着手

旧国営通信事業者KPNは、6月16日、7月からLTE-Advanced技術でデータ容量と速度を向上させると発表した。2014年第1四半期に国内展開が完了した800MHz帯に加えて1800MHz帯の展開を開始し、キャリア・アグリゲーション技術で容量増加と高速化を実現する。アムステルダム、スキポール、ロッテルダム、ユトレヒト、ハーグ、アイントホーフェンでLTE-Advanced技術を使ったサービスを最初に提供する。

ボーダフォン・オランダも、6月19日にアムステルダムでLTE-A技術を公開した。今年秋までにライデン、デルフト、マーストリヒト、デンボッシュ、アイントホーフェン、アムステルダム・スキポール空港で、また年末までに50以上の都市でLTE-Aサービスを提供する。LTE-A対応端末は国内では9月に発売予定である。

(2014年7月)

クラウド、ビッグデータ、コネクティッド

KPN、セキュリティサービス事業者Qsight ITを買収

通信大手KPNは、10月3日、セキュリティサービス事業者Qsight ITを買収することで合意したと発表した。この買収は、KPNのセキュリティ事業とパブリッククラウドコンサルティング事業の成長戦略に沿っており、国内の有力セキュリティサービス事業者としての地位をさらに強化するものであると説明している。

Qsight ITは、24時間年中無休のサイバー脅威セキュリティ監視サービス、運用セキュリティ管理、クラウドコンサルティングを含む多様な管理セキュリティサービスを提供している。KPNは、セキュリティサービスポートフォリオを継続的に拡大させており、2017年1月にはDearBytesを買収している。QSight ITの買収は、KPNの現在のセキュリティサービスポートフォリオを補完し、その検出・予測機能をさらに強化する。また、QSight ITの先進的なパブリッククラウドの専門知識は、KPNの(パブリック)クラウドに関する計画を拡大する。今回の買収によりKPNは、法人顧客のすべてに高品質の(クラウド)セキュリティサービスを幅広く提供できる、と説明している。

(2017年10月)

次世代ICT

KPN、サイバーセキュリティ企業EclecticIQに投資

通信大手KPNのベンチャー部門であるKPNベンチャーズは、2016年5月2日、総額550万ユーロ(約6億8,000万円)のシリーズA投資ラウンドの一環として、サイバーセキュリティ企業EclecticIQに投資すると発表した。

アムステルダムに拠点を置くEclecticIQは、危機情報ソフトウェア技術の卓越した事業者であり、大企業や政府等におけるサイバー危機情報対策をサポートしている。同社は、新しい地域市場や産業分野への事業拡大のために、KPNベンチャーズ等からの資金を利用する予定である。

KPNベンチャーズは、資金、KPNの通信や安全な技術に関する広範な専門的知識、最先端の通信網、巨大な顧客基盤を、スタートアップに提供している。同社の焦点は、欧州のテクノロジー企業の初期成長段階での投資である。投資対象は、IoT、スマートホーム、eヘルス、サイバーセキュリティ、OTT、クラウドサービス、データ・分析アプリケーションの分野で活動する企業である。

(2016年5月)

KPNとアクセンチュア、インタラクティブテレビ用にGoogle Glassとビデオソリューションを使用するプロトタイプを発表

旧国営通信事業者KPNとコンサルティング会社アクセンチュアは、2月23日、インタラクティブテレビ用にGoogle Glassとアクセンチュア・ビデオソリューション(AVS)を使用するプロトタイプを開発したと発表した。Google Glass上で、テレビの視聴、記録、操作が可能であるという。スペインで開かれる見本市「Mobile World Congress 2014」では、プロトタイプの三つの利用法を紹介する。

  • 遠隔操作:チャンネル・番組の選択、音量操作、一時停止、コマ送り、巻き戻し等。
  • セカンドスクリーン:スポーツ中継のデータや結果、試合のハイライトの視聴。
  • どこでもテレビ:クラウド上に保存した番組を、Google Glassや他端末で後から視聴できる。

プロトタイプは商用製品としては開発されていないが、両社はテレビ視聴者用のウェアラブル技術の利用法を探求していくと説明している。

(2014年5月)

ブロードバンド

オランダの人口の90%が毎日インターネットを利用

オランダ中央統計局は、3月12日、インターネット・電話調査に基づき、2014年にオランダの12~74歳の住民の90%が毎日インターネットを利用していると発表した。この割合は2005年には68%だった。その他の主な結果は次の通り。

  • 高齢者のインターネット利用率が上昇しており、65~74歳の4分の3以上の人びとが毎日インターネットにアクセスしている。
  • インターネット利用者の86%は、オンラインバンキングを利用している(2005年には58%)。
  • オンラインショッピングをする人々の比率は2005年には50%だったが、2014年には77%に増加している。
  • オンラインでラジオを聴きテレビを見る人の比率は、26%から63%に増加している。
  • ブロードバンドに接続している世帯は、54%から95%に増加している。
  • 2005年にはインターネット接続のための端末として、9割以上の世帯がデスクトップPCを所有していたが、2014年には6割に減少している。
  • 一方、インターネット接続のための端末として、ラップトップPC(2005年に27%→2014年に80%)、移動電話(12%→78%)、タブレット(統計なし→57%)を所有する世帯がそれぞれ増加している。
(2015年5月)

KPN、ブロードバンド事業者Reggefiberを完全子会社化

旧国営通信事業者KPNは、11月18日、光ファイバ・ブロードバンド事業者Reggefiberの株式を100%取得し完全子会社化したと発表した。KPNは10月31日にReggefiberの株式60%を取得したと発表していた。残り40%の株式の取得にあたり、6億1,000万ユーロを支払うと共に、2014年第4四半期にReggefiberの約5億ユーロの対外債務を返済する。

今回の買収にあたり、KPNは財務の柔軟性を向上させる戦略に基づき、同社のドイツ部門Eプラスの売却で得た収入の一部を使用している。KPNは顧客に高品質のブロードバンドサービスを提供するために、ADSLとFTTHのハイブリッド戦略の実行に引き続き注力すると説明している。

(2014年12月)

放送・メディア

オランダ公共放送、8月19日から様々なメディアにおけるブランド名を「NPO」で統一

オランダ公共放送(NPO)は、7月14日、すべてのテレビチャンネル、ラジオチャンネル、オンラインサービスのブランド名を、8月19日から「NPO」で統一すると発表した。

テレビチャンネル「Nederland1」「Nederland2」「Nederland3」「Zapp」「Zappelin」は、「NPO1」「NPO2」「NPO3」「NPO Zapp」「NPO Zappelin」に、六つのラジオチャンネルの名称は「NPO Radio1」等に変更する。オンラインサービスについては、インターネットポータルnpo.nlと、タブレット、スマートフォン、スマートTV用のNPO appsの提供が昨年開始されている。八つのデジタルチャンネルも、2014年はじめに名称を変更している。

(2014年8月)

スマート社会

消費者・市場庁、オンラインホテル予約に関する調査を実施

消費者・市場庁(ACM)は、7月14日、ホテルとオンラインホテル予約サイトの間の契約に対して行われた調整の影響を調査すると発表した。調査の一環として、国内の複数ホテルがACMの調査を受ける。

2015年7月、オンラインホテル予約サイトのBooking.comやExpediaは、これらのサイトがホテルに強制していたいわゆる「最低価格保証(予約サイトが提示する宿泊料金が、オンライン上での最低価格である(他サイトと同一料金である)ことを保証すること)」の規則を緩和した。現在では、ホテルは、異なる予約サイト間で、別の料金を設定しても良いことになっている。

2015年に、ACMは「最低価格保証」の緩和が、予約サイト間の競争を刺激し、ホテルと消費者に恩恵をもたらすと説明していた。ACMとEUの他の9か国の競争規制機関、欧州委員会は共同調査を実施し、ホテルが部屋を宣伝する方法や価格が変化したかを調査する。調査結果はさらなる対策が必要かを決定するために利用される。調査は2016年末までに完了予定である。

(2016年8月)

セキュリティ、プライバシー

グーグル、オランダのデータ保護法違反で罰金の可能性

オランダのデータ保護局(DPA)は、2014年12月15日、グーグルが同国のインターネットユーザのプライバシー侵害を中止しなければ最高1,500万ユーロの罰金を科す可能性があると警告した。

同局は、グーグルがユーザに事前に十分説明せず、同意を得ずに、ユーザのブラウザの履歴や位置情報をターゲット広告配信に利用していることが同国のデータ保護法に違反していると主張。2015年2月末までにユーザから集めたデータの取扱方法を改善し、ユーザのデータの収集・利用について説明し、同意を得るよう命じている。

2012年に導入されたグーグルの新しいプライバシーポリシーに基づくユーザデータの取扱いについては、フランス、ドイツ、英国、イタリア、スペインでも調査の対象となっている。

(2015年1月)

放送・メディア

消費者・市場庁、同庁によるTモバイルの音楽配信サービスに対する罰金命令を取り消した地方裁判所の判決を尊重し上告しないと発表

消費者・市場庁(ACM)は、同庁がTモバイル・オランダに対して行った音楽配信サービスに対する罰金命令を取り消したロッテルダム地方裁判所の4月20日の判決を尊重し、上告しないと発表した。

ACMは、Tモバイル・オランダが提供するサービスがゼロレーティングに該当するとして同社のサービス継続に定期的に罰金を科す意向を示していた。ACMは、オランダの法律が欧州の規則と共存できるかを明らかにするために本件を提訴したのであり、現在はそれが明らかになったので裁判所の判決に従うと説明している。

またACMは、裁判所は判決の中でTモバイル・オランダのサービスが欧州のネット中立性規則のもとで認められるかについては何も言わなかったので、ACMはこの判決に基づいて本件の調査を開始する、と説明している。

(2017年6月)

電波関連

700 MHz、1.4 GHz及び2.1 GHzのオークションの実施方針

オランダ経済省(Ministry of Economic Affairs: MEA)は2017年2月、700 MHz、1.4 GHz及び2.1 GHzのオークションで、周波数キャップとカバレッジ義務を課す方針を示した(注1)。700 MHzと1.4 GHzは新規に割り当てる一方、2.1 GHzは2021年に免許期限を迎える既存免許の再割当てを行うもので、オークションは2019年にコンビナトリアル・クロックオークション方式で実施される予定である。

◇周波数キャップ
既存のMNO(Mobile Network Operators)に対しては、1GHz以下の周波数(700 MHz、800 MHz及び900 MHz)の保有量に対して、2 x 30 MHzの周波数キャップを課す。現在、800 MHzと900 MHzの保有状況は、KPNとVodafoneが2 x 20 MHz、T-Mobileが2 x 15 MHz、Tele2が2 x 10 MHzとなっている。

また、MNOは、モバイルサービスに利用可能な周波数総量の3分の1を超えて保有することはできない。ただし、1.4 GHzは、現在、ダウンリンクのみに使用可能であるため、周波数キャップの対象となる周波数には含めない。

◇カバレッジ義務
700 MHzの免許人に対して、98%のカバレッジ(表面カバレッジ)を課す見通しで、カバレッジ義務の達成にあたっては、周波数中立(“frequency-neutral”)が採用され、700 MHz、800 MHz又は900 MHzのいずれの周波数も利用することができる。また、遅くとも5年以内に、主要な高速道路とセカンダリー道路、水路、鉄道、空港をカバーすることが求められる。

カバレッジ義務は、800 MHz及び/又は900 MHzを保有する700 MHz免許人に適用されるが、700 MHzのみしか保有していない新規参入者に対しては適用されない。

(2017年2月)