2018.03.08
【スイス】スイス・ポストの交通子会社ポストバスの不適切会計事件
スイス・ポストは2018年2月、交通子会社ポストバス(Postbus)の不適切な会計事件について発表した。
これは、2007年から2015年にかけて、ポストバスが不正な会計処理を行い、7,830万スイス・フランの政府補助金を不正に受給していたというもの。
スイス・ポストは、不正に取得した補助金を返還することを約束し、ポストバスの社長と財務担当取締役を解任し、補助金の支給対象となるポストバスの地域旅客運送事業の会計処理方法を変更すること、新しい法令順守プログラムを導入することとを決定した。
(Swiss Post、CEP Research 2018年2月6日、15日等)
(ひと言)
ポストバスは、政府補助の対象となる地域事業から、対象とならない事業分野に利益を移すことで、連邦・自治体政府から過剰な補助金を受け取っていた。
スイス・ポストは、国民の信頼を揺るがせたこの財務スキャンダルへの対応が問題視されているズザーネ・ルオフCEOの続投を決定するとともに、ポストバスの会計問題を独自に調査すると発表した。
スイス・ポストは、「ルオフCEOはグループ会社の経営管理に専念し、シュヴァラー取締役会長がポストバスの調査に対する全責任を負う」と説明している。