司法省は6月27日、メディア大手である21世紀フォックスが持つ22の地域スポーツ・ネットワークを売却することを条件に、ウォルト・ディズニーが710億ドル超で21世紀フォックスの資産を買収することを承認した。ディズニーは昨年12月、TV・映画制作スタジオやCATVネットワーク、Huluの株式30%分、スカイの株式39%分を含む21世紀フォックスの資産を買収することで合意した。この時の買収額は524億ドルだったが、その後コムキャストが650億ドルの競合案を提示したため、買収額を引き上げている。買収は現金と株式交換を併用し、その比率はおよそ半々となる予定である。
司法省はディズニーの21世紀フォックス資産買収に条件を付けたことについて、ディズニーが既にESPNをはじめとするスポーツ系ネットワークを複数所有しており、21世紀フォックスの地域スポーツ・ネットワークまで手に入れた場合、CATVのスポーツ番組配信料が値上がりする可能性があったと説明している。ディズニーは今回の司法省との合意で、買収完了から90日以内に22の地域スポーツ・ネットワークを売却することが義務付けられる。なお、Fox News、Fox Sports 1、地上波ネットワーク、TV局は今回の買収対象に含まれておらず、これらは新会社としてスピンオフすると見られている。
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